【ＴＩＴＬＥ】

ＡＵＴＵＭＮ　ＬＥＡＶＥＳ（枯葉）：その５

【ＷＯＲＤ】

JOHNNY MERCER

【ＭＵＳＩＣ】

JOSEPH KOSMA

【BEST VERSION】

CANNONBALL ADDERLEY / "SOMETHIN' ELSE" (BLUE NOTE : 1958)

BILL EVANS / "PORTRAIT IN JAZZ" (RIVERSIDE : 1959)

WYNTON KELLY / ""WYNTON KELLY (枯葉)" (VEEJAY : 1961)

BOBBY TIMMONS / "TRIO IN PERSON" (RIVERSIDE : 1961)

GENE AMMONS , SONNY STITT / "BOSS TENORS" (VERVE : 1961)

【ＧＵＩＤＥ】

「志摩子センセっ！」

「何よひなのちゃん、いきなりぃ？」

「そうよ。ナニをするにしても“いきなり”はアカンわよぉ。」

「そうそう。志摩ぴょん〜、今夜は眠らせないよっ♪んもー、さばさんったらぁ♪ とか、そういう過程を経てからじゃないと・・・」

「でも昆布くん、いきなりだよぉ〜。」

「いつでもぉ？」

「うん。食べる前に・・・とかぁ。」

「まるで・・・」

「大正漢方胃腸薬のようなお人や！！」

「で、何の話だったのぉ？」

「志摩子センセー、先週ウソを教えたでしょ！」

「あ、“♪＝４分音符”問題やね。」

「ごめ〜ん！さばぴょんの好きな“♪”マークは８分音符が正解でしたぁ。」

「そうよぉ。昆布くん、８分は大丈夫になったんだからぁ。」

「わーっ、凄いっ！」

「ひなのちゃん、大満足ぅ♪」

「おかげさまでぇ♪」

「ということで長崎＠ごんあじさま、ご指摘ありがとうございましたぁ♪」

「次は１６分目指して頑張ろうねっ！」

　

　　　　　※

　

「さて、ジャズの歴史のお話なんだけど。」

「まあ、かたい話は抜きにしてぇ。」

「駄目よっ！」

「そうよ。ひなのちゃん、かたいのは好きでしょ？」

「うんっ。田山花袋とかぁ。」

「ひなのちゃん、文学的なボケっ！」

「ブンガク少女はやっぱり“布団”よねっ♪」

「すけべなのよねぇ、アレ。」

「そう。去っていった女弟子の布団に顔を埋めて泣く、中年作家の恋情と嫉妬の心 情を赤裸々に描いた私小説なのよぉ。」

「さばさんがモデルなのぉ？」

「そうかもねっ！」

「で、かたい話に戻るんだけどぉ、かたい、すなわちハードなビ・バップであるハ ードバップの誕生までお勉強したのよね。」

「ただし、ハードバップの“ハード”は“いかす”っていう意味なんよね。」

「そうそう。で、ハードバップの代表的な演奏としてケリーの“枯葉”を聴いてみ たんだけど・・・」

「実際には会社でおさぼりして原稿を書いてたもんだから、詳しい説明が出来なか ったと。」

「ということで、あらためてケリーの“枯葉”を聴いてみたいと思いまぁす。」

「ぱちぱちぱちぃ。」

「ヴィージェイというレーベルの“枯葉”っていうアルバムなんだけど、タイコを 叩いているのがジミー・コブなのよねぇ。」

「地味な昆布ぅ！」

「そう！で、せっかく頑張っている昆布くんには悪いんだけど、ジミー・コブって いう人はテクニックが今ひとつって言われているのよぉ。」

「昆布くん、ヘタなのねっ！」

「“簡潔明瞭、オカズなし”とか。」

「でも昆布くん、ロンリーな夜には吉川ひなののアイコラ画像をオカズにしてるっ て・・・」

「やめさせなさいよぉ！」

「ま、昆布くんは昆布くんなりに頑張っているんだから、まわりの人がとやかく言 う筋合いはないよね。」

「そうよ、ひなのちゃん。“はやい”とか“ヘタ”とか言っちゃ駄目よぉ。」

「でないと、亜土ちゃんにとられちゃうわよぉ。」

「うん。ひなの、これから気をつけるぅ〜。」

「亜土ちゃんと言えば、この演奏のべーシストはポール・チェンバースよね？」

「うん。曲によってはサム・ジョーンズに変わるんだけど、“枯葉”はチェンバー スだったと思うわよぉ。」

「ブラインドで一番難しいのはベーシストの聴きわけなんやけど・・・」

「ブラインドってぇ？」

「うん。ジャズのアドリブの部分だけを聴いて、誰の演奏かを当てるお遊びぃ。」

「正確にはブラインド・フォールド・テストって言うんやけどね。通称“目隠しテ スト”。」

「“目隠しプレイ”って、けっこう燃えるのぉ♪」

「勝手に燃えてなさいよっ！」

「で、ブラインド・テストでチェンバースとサム・ジョーンズを聴きわけるポイン トってどこやろねぇ？」

「そうねぇ。アルコソロが出たらかなりの確率でチェンバースとかぁ。」

「アルコソロってぇ？」

「ひなのちゃん、コントラバスって楽器、知ってるぅ？」

「うん。なんか聞いたことあるぅ。」

「クラシックで使う弦楽器なんだけど、小さいほう・・・、つまり音の高いほうか らバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスとなるわけよ。」

「バイオリンはマスオさんが得意よねっ。」

「そう！で、そのバイオリンはどうやって弾くぅ？」

「なん