【タイトル】
走井山公園と大福田寺だった
【所 在 地】
三重県・桑名市
【アクセス】
　桑名は駅の東側が平地で西側が小高い丘になっております。その山の手地区にあ るのが走井山（はしりいざん）と大福田寺（だいふくでんじ）。「ぬしお仏壇店」のと ころから線路を越えて桑名ＩＣへ行く道がありますね。その道沿に桑名高校があります 。ここ、受験したんだけど落ちました。おかげでスペイン人が跋扈する変な高校へ行く ハメになりました。で、桑名高校の交差点を左へ曲がると走井山公園、右に曲がって少 し坂を下ると大福田寺があります。どちらも地味でーす。
【ガ イ ド】
「サバ男さん、今回はまるっきりネタがありませんねー。」
「で、ネタを探して桑名を歩いているわけなんですが、さてどこへ行きましょうか 、志摩子さん。」
「老人医療施設なんかどうでしょう？」
「ほう、そこへ行けば何かいいネタでも？」
　
「ネタはないけど寝たきり老人なら・・・」
　
　というわけでネタがない今回。とりあえず思いついたのが走井山公園と大福田寺 です。はたしてこのネタで１回分の原稿が書けるのか？多分、無理でしょう。よってタ イトルも投げやりです。
　
「ここ、大福田寺はとっても古い寺なんですよね。」
「そう、聖徳太子が建てた。」
「またかい！マグマ大使とＪＶ組んで、小野妹子を人柱かい！」
「いえ、ヒグマが大志を抱いてＪリーグの小野が柱谷を・・・」
「なるほど！」
「納得するなって！」
　
　聖徳太子が建てたというのはまんざらウソではなくて、「聖徳太子の創建とも伝 わる古寺」なんて書いてありますが、たぶんウソでしょう。書き初め大会とか、白髪染 め大会とか、僕と彼女との馴れ初め大会とか、スープはやっぱりコンソメ大会のうち、 ちゃんとやってるのは書き初め大会だけですね。桑名の小学生ならかなりの確率で参加 したことがあるハズです。
　
「書き初め大会ですかぁ。コドモの頃よく参加しましたよねぇ。」
「“うし”とか“とら”とか“初夢”とか“初日の出”とか。」
「スプレーで“夜露死苦”とか“２代目始皇帝参上！”とか。」
「それは書き初めじゃない！」
「そっちが“２代目始皇帝”なら、こっちは“５代目三役呼出し・長八”だ！みた いな。」
「もっと強そうなのを名乗れよ！」
　
　一方、走井山。これは山の名前と言うより、お寺の山号ですね。走井山勧学寺と いうお寺があります。でも、ちゃんと小高い山の上にあるので桑名市街と伊勢湾が一望 できます。たぶん、そのはずです。学校の写生大会と言うと、たいてい走井山か赤須賀 の漁港でした。
　と、ここまで書いて現地に取材に行ってまいりました。思ったほど展望はききま せんでした。伊勢湾、無理ですな。揖斐川も見えんやん。
　
「この寺には千手観音があるらしいですよぉ。」
「ほう、千手観音というと手が千本ある？」
　
「そう。でもここの千手観音は手が２０本しかないそうでーす。」
「あかんやん！」
「手が１本や２本足りないくらいで細かいこと言っちゃいけません。」
「９８０本足らんやん！」
　
　この千手観音は秘仏らしいので一般人は見ることができません。そのかわり、お 釈迦様の足跡だという「仏足石」というのを見ることができます。間違いなくバッタモ ンでしょう。世の中で、お釈迦様の足跡と武田信玄の隠し湯と弘法大師が掘った温泉と 川口浩探検隊長が見つけてきた巨大蛇の卵ほどアテにならないものはないもん。そんな わけで、その昔、塩サバ２号がここで「ワラ人形」を見たという、いかにも明るくてハ ッピーな公園であります。
　
　さて、再び大福田寺。節分になるとＯＳＫ歌劇団が豆をまきます。４月には「火 渡り祭り」が行われますね。火渡りと言ってもライオンの輪くぐりとか、燃えさかるバ スに突入するとか、そういった派手なアトラクションはありません。くすぶった炭の上 を静々と歩くといった地味地味な行事です。全身大火傷、衝撃の映像クラッシュ！とい うのは望むべくもなく、せいぜい足の裏が遠赤外線でジューシーに焼きあがる程度だと 思います。見たことないけど。
　と、ここまで書いて現地に取材に行ってまいりました。いやあ、コドモの頃は「 けっこうデカい寺」という印象があったんですが、思ったよりコンパクトな造りでした ね。どこで豆まきとか火渡りやるの？という感じ。もしかして家で洗濯して縮んだぁ？ みたいな。
　
「みんな、どんなことをお祈りしながら渡るんでしょうねぇ？」
「やっぱり無病息災とか、人類が平和でありますようにとか。」
「足の裏を火傷しませんように！」
「なら渡るのやめろって！」
「でも、こう景気が悪いと、火渡りでパーッと不景気風を吹き飛ばしてほしいもの ですよねぇ。」
「本当ですよね。」
「火渡りで不渡りィ！みたいな。」
「あかんやん！」
　というわけで、今週は終わり。では、また来週。

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