『ウインドで現代病を直すんや！（その７）』
（前回までのあらすじ）アルペンで新しいボードやマストのセット（９万８千円） を買った。
　
　「ザウルス一時的使用不能事件」（火曜日付ジャズ・ジャイアントに詳細あり） のため、合計４時間ほど「ふて寝」していて書く気がなくなったこのコーナー、月曜日 締め切り間際のぎりぎり執筆でぇす。更新に間に合うのか？昼休みまであと２時間。と 思っていたら仕事を頼まれてあと１時間になってしまった。みんなして私の原稿執筆を 妨害しようとするのねっ！ということで月曜日の更新は厳しいかも知れませんが、とり あえず頑張って書いてみましょう。
　
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　さて、ボードとセイルとマストとブームとジョイントで９万８千円のセット、な んでもいいけどちょっと安すぎるんとちゃうか？ということで、だんだんと不安になっ てきました。こんなにカッコいいボードが（当時はそう思った。ああ、幸せだったあの 頃・・・。）セットで９万８千円とは、もしかして誰かの陰謀ではないのか。インドで 修業したレインボーマンの陰謀か？（←人間、オトナになると疑い深くなるのと同時に 、非常につまらんことを考えるようになるものなんですねぇ。）普通に買えば最低でも ２０万はするハズだ。もしかしたら致命的な欠陥が隠されているのではないか？もしか したら水に浮かべると沈んでしまうという、「あかんやん！浮かんやん！」という恐る べき欠陥ボードなのかも知れん。マストなんかも持ち上げたとたんに雷が落ちる、「必 殺・避雷針マスト」というものに違いない。ブームに至ってはヘンな仏像の絵が書いて ある「マイブーム・ブーム」だったりする。ジョイントには欲しくもない「殿様キング スとぴんから兄弟ジョイント・コンサート」のチケットがオマケについてたりする。嫌 がらせやん！というような、様々な疑惑を抱えたまま我々はマカイゲレンデに到着しま した。
　
　４月だというのに木曽川にはヒマなウインドサーファーがちらほら。ヒマなんだ ねぇ、みんな。さて我々はさっそくセッティングにとりかかりました。今までの「緊縛 大全〜ああ、もっとキツくぅ」方式（←ひたすらロープで縛る）とは違い、今度のはワ ンタッチ・ブームというのになっております。ブームがワンタッチでマストに取り付け られるという、まさに文明の利器！というべきスグレもの。ところが未開人である我々 にはあまりにも高度過ぎてワケがわからず、
「どこをどうすればワンタッチやねん！」
と途方に暮れる午後１時。
「どないせぇちゅうねん！」
「あかんちゅうねん！」
「わからんちゅうねん！」
中年と青年である我々は「ちゅうねん」の怒りに燃えるのでありました。
　しかしわれわれはアホではなかった。それなりに頑張ったし、努力もした。苦節 ３０分、遂に我々はワンタッチブームの謎を解明するのに成功。その結果、ワンタッチ ブームはワンタッチでマストに取り付け可能であることが判明。ボードはちゃんと水に 浮くし、マストに必ず雷が落ちるわけでもないし、殿様＆ぴんからのコンサートチケッ トもついてこなかったし、結果的にこの買い物は大成功であった、という結論に達した のでした。
　
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　ではここで、ちょっと気分を変えて「木曽川マカイゲレンデ周辺・被害者一覧表 」を。
　
（１）木曽川河川敷アベック心中事件　（死亡２名）
（２）木曽川河川敷リンチ殺人事件　　（死亡２名だったかな？）
（３）ジェットスキー兄ちゃん行方不明（行方不明１名）
（４）屋台ラーメン店主殺人事件　　　（死亡１名）
（５）ウインド兄ちゃん行方不明　　　（行方不明１名）
　
これらの事件・事故が３年くらいの間にマカイゲレンデ周辺で発生しております。 （１）の心中事件はこのコーナーでも紹介しましたよね。そうとは知らず、たまたま翌 日に現場を訪れたら警官多数＆焼け焦げた車＆線香＆花束という情況でした。（２）は 要するに河川敷でリンチしてたら死んじゃったと。そういう事件です。（３）はジェッ トスキーしてたら燃料がなくなったと。で、乗っていた兄ちゃんがそのまま行方不明に なっちゃったと。そういう事故です。（４）の事件は屋台ラーメンの店主が殺されちゃ ったと。殺されて馬飼大堰の上から木曽川に捨てられちゃったと。そういう事件です。 捨てられちゃったあたりが、ちょうどいつもウインドをやってるあたりだったので、あ まり嬉しくはなかったです。しかしなんと言っても一番問題なのは、（５）のウインド サーフィン兄ちゃん行方不明事故でしょう。
　
　このマカイゲレンデというのは木曽川の中流（河口から３５キロくらい）にある んですが、馬飼大堰というのがあるので（ラーメン店主が投げ捨てられたところですね ）流れがせき止められ、ちょうどダム湖のようになっております。ところが大雨が降っ て川が増水すると堰のゲートが上げられてかなりの流れになってしまいます。そんなあ る日、塩サバ１号と塩サバ２号はいつものとおりウインドにやってきました。この頃、 私はまあまあうまくなっておりまして、出発した地点から１０メートル以内の範囲に戻 ってこれるくらいの技量を身につけておりました。ま、松竹梅でいうと竹の下、もしく は梅の上ダッシュといったところでしょう。ところがこの日はどう頑張っても出発地点 より下流に流されてしまう。中年、塩サバ２号も出艇したんですが、やはりかなり下流 まで流されておりました。
「けっこう川が流れとんのとちゃう？」
「流れとるみたいやなあ。」
まるっきり切迫感のない会話をしながら様子を伺っていると、パトカーが１台走っ てきて警官がハンドマイクで叫びはじめました。
「３人流され１人行方不明！いますぐウインド中止！」
「・・・・・。」
　
この行方不明１名、結局見つからずじまい。うーん、川でもピンチなんですねぇ。 そんなわけで死んじゃった人、殺されちゃった人、流されちゃった人の冥福を祈りつつ 合掌。今回は時間がないし、そろそろネタもなくなってきたし、これにて終了っす。次 回はもう少し頑張る予定っす。では。

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