『のぶお君ちの大晦日』
のぶお君と、はる子ちゃんちにも大晦日がやってまいりました。
　
　　はる子　「のぶちゃん、私デキちゃったの。」
　　のぶお　「えっ、なんだって！いったい僕はどうしたらいいんですかぁ？」
はる子の父　「いったいどういうことなんだ。おいオッサン！説明してみろ！」
　　はる子　「いやあねえ、お父さん。なに興奮してるの？」
はる子の父　「これが興奮せずにいられるか。現役女子高生のスクール水着が・・ ・はあはあ。」
　　のぶお　「関係ないやん！」
はる子の父　「お前は黙ってろ！」
　　のぶお　「・・・・・」
　　はる子　「お父さん、なに勘違いしてるの。これよぉ。」
　
（はる子、焼いたサカナのようなものを見せる。）
　
　　はる子　「ほらぁ、うまくデキちゃったぁ♪大晦日恒例の年越しサバ！」
はる子の父　「そんなもん食わねーよ！」
　　のぶお　「でもどうして大晦日に塩サバなんか食べるんでしょうね？」
はる子の父　「だからそんなもん食わねーって！」
のぶおの母　「細く長く生きられまするように。っていう意味ざますのよぉ。ほほ ほ。」
はる子の父　「サバは細くも長くもねーだろ！」
　　はる子　「でもそれだったら、サバよりも蕎麦のほうがいいんじゃないかしら 。」
はる子の父　「普通は蕎麦を食うんだよ！」
　　のぶお　「でもほら。塩サバには塩くサバくっていう意味も含まれているんじ ゃないかなぁ。」
はる子の父　「意味わかんねーんだよ！」
のぶおの母　「あなたのそばでぇ〜、暮らせるならばぁ〜、つらくはないわぁ〜、 この東京サバ食う〜♪」
はる子の父　「歌うなよ！」
　　はる子　「そっかぁ。だからあなたの蕎麦でサバを食べるんだぁ。」
はる子の父　「納得すんなよ！」
　
　ワケわかんないながらも、こうしてみんなで大晦日に蕎麦を食べる、のぶお＆は る子ファミリーなのでありました。
　
　　　　　※
　
　こたつを囲んでテレビを見てる、のぶお＆はる子ファミリーなのであります。
　
　　はる子　「そろそろ始まるわねぇ。」
はる子の父　「やっぱり大晦日と言えば・・・」
　　のぶお　「新春・隠し芸大会！」
はる子の父　「違うだろ！」
　　のぶお　「ケンちゃんの筆箱、隠してやるぅ！」
はる子の父　「そういう隠し芸じゃない！」
　　のぶお　「トオルくんの机の引き出しにネズミの死骸を入れてやるぅ！」
はる子の父　「そういうこともするなって！」
　　のぶお　「ミカちゃんのパンツぬがしてやるぅ！」
はる子の父　「げへへへへへ！」
　　はる子　「喜ばないでよ！」
　　のぶお　「僕は紅白はやっぱり赤を応援したいなぁ。」
のぶおの母　「まあ、どうしてざますの？」
　　のぶお　「だって女子高生のパンツはやっぱり赤のほうが・・・」
はる子の父　「ばかもの！女子高生のパンツは白に限る！」
　　はる子　「２人の意見を尊重して、今日のパンツは紅白のしましまにしてみま した
ぁ。」
のぶお＆父　「するなよ！」
のぶおの母　「私はスケスケのセクシー・ランジェリーに・・・」
のぶお＆父　「もっとするなよ！」
紅白歌合戦そっちのけでパンツ談議に花ひらく、のぶお＆はる子ファミリーなので ありました。
　
　　　　　※
　
　　はる子　「あ、除夜の鐘が聞こえるわ。」
のぶおの母　「年の数だけ鐘をつくんざますのよ。ほほほ。」
はる子の父　「それは節分の豆！」
　　のぶお　「おかあさま、除夜の鐘は煩悩の数だけつくんだよ。」
のぶおの母　「まあ、のぶちゃん。私に似ておりこうさんなのねぇ。」
はる子の父　「あんたはアホやん！」
　　はる子　「煩悩ってなんなのぉ？」
のぶおの父　「まあ、はる子さん。お父さんに似て頭が悪いのねぇ。」
はる子の父　「アンタに言われたかないっ！」
　　のぶお　「はるちゃん。煩悩というのはね、あぁ、なんだかカラダの奥のほう が、ジュンッとなってきちゃうんです・・・」
はる子の父　「それは官能！」
　　のぶお　「ただいまの発言は昆布青年のメールから引用させていただきました 。」
はる子の父　「しかし、なんだなぁ。除夜の鐘を聞いていると本当に煩悩が消えて いくような気がするなぁ。」
　　はる子　「お父さん見てぇ！白のパンツにはきかえてきたのぉ♪」
はる子の父　「おお！でへへへへ・・・」
　　のぶお　「煩悩の固まりやん！」
こうして煩悩を拭い去ることが出来ぬまま年を越してしまう、のぶお＆はる子ファ ミリーなのでありました。
　
　　　　　（おわり）

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