『 セントレアに行こう 』

　セントレアに行って来ました。セントレアというのがどこにあるのかというとですね、南セントレア市の北でありますな。いや、南セントレア市という名前が白紙撤回された上、合併自体が破談になってしまったので、この言い方はあまり意味がなくなってしまいましたが、あの騒動で元・南セントレア市は全国的に有名になったので、それはそれでよかったと思うんですけどね。それにしても中部国際空港のことをセントレアと呼ぶこと自体、かなり問題があるような気がするんですが、関西国際空港の略称が “関空” なんだから、中部のほうは “中空” でいいと思うんですけどね。 “中空” ではなんだかマカロニみたいではないか！…というので違う名前を考えたんでしょうが、ちなみにセントレアというのは “セントラル” ＋ “エアポート” − “ポート” なんだそうですね。どうしてもこの横文字と覚えられない人は “平安遷都＋レアのステーキ” と記憶するといいと思いますが、いや、セントレアだっけ？平安ステーキだっけ？…と迷う恐れはあるんですけど。

　ということで、セントレアに行ってきました。桑名から行く場合、公共交通機関なら直通のバスが出ております。どこから出ているのかと言うと、マイカル桑名から出ております。一昔前までは桑名の希望の星だったこのショッピングセンターも最近はすっかり影が薄くなって、桑名ラーメン街道 （←流行っているのか？） で何とか生き残りを図っているようですが、今度は空港バスですか。もともと、三交不動産という三交バス系列の会社が絡んでいるので、バスを走らせてもさほど不思議ではないんですが、ショッピングセンターの駐車場の一角が空港バスの専用駐車場になっていて、なるほど、これはなかなかのアイデアでありますな。話題のパーク＆ライドというヤツですかね？　料金は１泊200円、５泊以上は一律 1000円らしいので、かなり格安だと思います。ちなみにバス料金のほうは 1800円とちょっぴり高めではありますが、ま、名古屋駅からでも 1000円だから、やむを得ないところでありますな。所要時間は 70分だそうです。途中、桑名駅にも立ち寄って、そこからだと料金は 1600円で、所要時間は 55分。名古屋駅からだと 60分ほどかかると言うことなので、いや、なかなか便利ではありませんかー。

　…と言いつつ、車で行きましたけどね。その場合、伊勢湾岸道の湾岸桑名ＩＣから乗ることになります。で、大府ＩＣというところで降りることになります。所要時間は 16分と、とっても近いんですが、そのわりに料金のほうは 1250円と、とっても高いです。途中、名港トリトンという３つの大きな橋があるんですが、その建設費が膨大だった分、通行料にそのまま跳ね返って来ているんですよね。とっても湾岸らしくて、いい眺めだねっ♪…などと暢気に構えていると、とんでもないことになってしまいます。で、そこから今度は知多半島道路というのに乗らなければならないんですが、高速からそのまま連絡しているのかと思ったらそうではなくて、料金所で降りてしばらく下道を走らなければならず、思いのほか面倒でありました。料金所で渋滞するので、時間も無駄だしー。　で、知多半島道路のほうも連休真っ最中ということもあってノロノロ状態でありまして、結局のところセントレアまで１時間半弱といったところですかね？　これはバスでも同じことなので、飛行機に乗る場合にはかなり余裕を持って早めに家を出なければなりませんな。　あ、ちなみに知多半島道路→知多横断道路→セントレアラインの通行料は 1050円でありまして、交通費だけで往復 4600円もかかっちゃうんですね。で、空港の駐車場が１日 1500円だから、５日も止めていたら 7500円。こりゃ、ハワイに行く時はマイカルからバスに乗るほうが得策でありますな。いや、今のところハワイに行く当てはまったく無いんですけどね。キャバレー “桑名ハワイ” も無くなっちゃったしー。

　ということで、到着しました。　この日は日帰り専用の臨時駐車場がオープンしておりまして、こちらは料金が 500円となっておりました。実に無難なお値段であると言えるでしょう。もっとも、ターミナルビルまでクソ遠かったですけどね。ターミナルビルまでクソ遠いぢゃないか！…という不満の声にお応えしてシャトルバスが運行しておりましたが、車を止めた場所によってはそのバス乗り場までがクソ遠く、あまり利点が無いような気もするので、ま、 “セントレア記念競歩大会” だと思って歩いてみるとして。　ということで、到着しました。えーと、１階にはですね、ローソンと郵便局がありました。周囲にはそこはかとないカレーの臭気が漂っておりましたので、恐らくカレーの食べられる食堂のようなものもあるに違いありません。今までの名古屋空港にローソンと郵便局とカレー屋があったかどうかは知りませんが、ここまでのところは、ま、普通の空港やな。…といった感じでありまして、２回の到着ロビーと３階の出発ロビーも同様でありますな。ただ、国内線と国際線のロビーが近接しておりまして、ここの売りである “国際線と国内線との乗り継ぎが便利♪” というのは確かにその通りでありましょう。　で、セントレアでもっとも特徴的なのは４階の部分でありまして、おそらく日本では始めて、空港にテーマパークの要素が導入されているんですよね。おかげでここは一時期、愛知万博よりも観客動員数の多い観光地と化してしまったんですが、いや、この日も凄い人出でありましたな。４階に上るエスカレーターに乗るのに長蛇の列が出来ていて、待ち時間 20分という感じでしたからね。空港の利用客よりも遥かに見学客のほうが多くて、いや、世の中には物好きな人が多いんですなぁ。いや、他人のことは言えませんけど。

　ということで、４階です。ここは大きく２つのパートに分かれておりまして、えーと、 “ちょうちん横丁” と “レンガ通り” でしたっけね？　ちょうちんのほうは昭和レトロを、レンガのほうはヨーロッパの路地をモチーフとしているようで、ま、要するに食べ物屋とか、土産物屋とか、雑貨屋とか、ちくわ屋なんかが並んでいるわけなんですけどね。　で、ここがですね、ごった返しているんですよね。もう、歳末の松坂屋の地下の食料品売り場と同じくらいの混雑ぶりでありまして。とりあえずここは素通りして、その上のスカイデッキを目指しましょう。すると、おおっ、飛行機が見えますなー。待機している飛行機やら、着陸する飛行機やら、離陸する飛行機やらが、ま、そこそこの数は確保されておりますので、ま、１時間も粘れば４着陸、６離陸くらいは確認出来るんではないでしょうか。滑走路の向こうは伊勢湾でありますので、飛行機と船の両方を見ることが出来るのは、乗り物フェチには嬉しいところでありまして。天気がよければ海の向こうに鈴鹿山脈が見えたりするんでしょうが、この日はぼーっと霞んだような空模様でありましたので、その点ではちょっと今ひとつでしたけどね。夕陽が沈むところが綺麗♪…という噂もあるんですが、夕陽の沈んだ後は当然、夜ということになってしまい、夜遊びは不良化を助長する要因となりますので、よい子のみんなにはあまりオススメ出来ません。大人しく、ぼーっと霞んだ海でも眺めて、健全な一日を過ごしてくださいね。

　んなことで、 “ちょうちん横丁” に引き返して、ランチタイムでありますな。　が、どの店にも長蛇の列が出来ておりまして、とても簡単に食い物にありつけそうもありません。そこでまあ、とりあえず先に風呂に入ることにしたんですが、空港なのに展望風呂があるのぉ♪…というのもここの売りのひとつなんですよね。ただしここも “待ち時間40分以上” とのことでありまして、仕方なく並んで待っていたら何とか30分弱で中に入ることが出来ましたが、ちなみに入浴料は大人 900円。　決して安くはないんですが、ま、空港の中だしぃ。…という特殊性を考えれば、納得出来ない値段というわけでもないですよね。で、中に入ると、行列が出来ていたわりには寂しいくらいの客の数でありまして、ま、これくらいのほうがゆっくり出来るからいいんですが、風呂自体は、ま、ごく普通でありました。出来た当初は天井の部分が鏡になっていて、そこに女風呂が写って、丸見えだねっ♪…ということで話題になっておりましたが、開業前にその事実に気付いて、今ではすっかり普通のガラスになってしまっておりました。残念なことだと思います。　で、この展望風呂の売りは、湯船に浸かってフリチンのままで飛行機の離着陸が見れる♪…ということなんですが、僕が入った時には１台の飛行機が離陸するのが見られたくらいで、ま、大したことはねーな。…というのが率直な感想でありますな。何もフリチンで湯船に浸かって見なくたって、そんなものはスカイデッキに行けばいくらでも見えますもんね。

　そんなことでまあ、とりあえず僕はサウナに入ったわけなんですが、実を言うと僕はサウナというのがあまり得意ではありません。ま、せいぜい１分も入っていられたらいいところでありまして、なら最初からやめておけばいいようなもの、そこはそれ、900円も出したんだから、サウナくらい入らないと元が取れないわけでありまして。　で、とりあえず入ってみたんですが、幼児と爺さんのペアと同時の入場となりました。爺さんいわく、「この時計が３回まわるまで、我慢するんやで。」…とのことでありまして、ま、要するに３分間は耐えろということなんですけどね。が、この幼児というのが今ひとつ理解力のないガキでありまして、時計の針が “３” のところにくるまで…というのと勘違いしておりまして。　で、針が“３”のところにくる度に 「“３”のところに来たぁ♪」…と騒ぐんですよね。そうやないやろ！時計の針が３回まわったらやろ！…と、間違いを正してやりたい気持ちでいっぱいでありましたが、よそ様のガキなのでそういうわけにもいかず、で、本来ならその役割を担うべき爺さんも、「まだやで、まだやで。」…と要領を得ないことを言ってるばかりで、ええい、イライラするタワケどもが！　で、僕は出来れば入場から１分くらいで立ち去りたいところだったんですが、ガキの手前、プライドが許さないのでとりあえず３分間は我慢することにして。　で、ようやく時計の針が３回まわって、やれやれ。…と思って外に出ようとすると、爺さんがいきなり、「もう１回オマケや。」…って、いらんこと言うな！　ま、結局、ガキは爺さんの言うことを聞かずに外に出て行ったので、ようやく僕もサウナ地獄から解放されたんですが、ま、話のタネに１回入っておけばいいか。…という程度の展望風呂なのでありました。

　同じ敷地内に食堂のようなものもあって、ほとんど待たずに食事の部も済ませることが出来たので、30分弱の待ち時間もさほど無駄ではありませんでしたが、そんなことでまあ、セントレアはおしまい。ちなみに帰りは知多半島道路を走るのはヤメて、国道155号 （←国道247号と重複） を北上して、東海ＩＣより伊勢湾岸道に乗りました。このほうが距離的にも近いし、得策のような気がしますな。セントレアライン分の 350円は取られるし、湾岸道は走る区間が１つ短くなったところで 100円しか安くはならないんですが、それでも片道 800円は安くなります。時間的にもそれほど変わらないような気がするし、ひとつご参考までに。　ということで、おしまい。