【タイトル】
オーストラリアは冬だった（ゴールドコースト編−２）
【所 在 地】
南のほう
【アクセス】
（前回までのあらすじ）　ゴールドコーストに到着して免税店を見た。
【ガ イ ド】
「さて志摩子さん、明日の朝はちょっと早起きして日の出を見にいきましょうかぁ 。」
「イイですねぇ、棘皮動物。」
「それはヒトデ！」
「てんぷらを揚げながら長電話とかしてると、やがてあがるんですよねぇ。」
「それは火の手！」
「暗い夜道を一人歩きしてると伸びてきたり・・・」
「それは魔の手！」
「でも背中が痒い時には便利なんです。」
「それは孫の手！」
「で、日の出の言えば私、初日の出を見に行ったんですよー。」
「ほう。」
「ちょうどお盆の日だったんですけどね。」
「正月に見ろって！」
「で、キレイな初日の出が見えるということで青函トンネルの中で・・・」
「見えねーって！」
「で、行ってみたら全然外が見えなくって・・・」
「当たり前だって！」
「で、しかたないから天井に穴を開けて・・・」
「開けるなって！」
「そしたら向こうから人がやってきて・・・」
「叱られたんですね。」
「駅弁いかがっすかぁ〜！」
　
　　　　　　　　※
　
「ということで志摩子さん、次の日の朝ですねぇ。」
「でもまだ真っ暗ですよぉ。もっとちゃんと日が昇ってしまってから出直したほう が・・・」
「意味ないやん！」
「法一は？」
「耳ないやん！って言うてる場合ちゃうって！」
「でもサンドイッチにする時にはないほうがいいですよね、耳は。」
「食パンちゃうって！」
　
　ということで、夜明け前の海を眺めつつ詠めり。
　
　　夜明け前　海鳥だけを　見てる海　（志摩子）
　
　　真っ暗やん　人おらへんやん　寒いやん　（塩サバ１号）
　
「あ、空がだんだん赤くなってきましたよぉ。」
「ああ、綺麗な朝焼け！子供の頃を思い出しますねぇ。」
「海の近くに住んでたんですかぁ？」
「目が覚めて窓から外を見ると、空が真っ赤に染まっていて・・・」
「燃えるように・・・」
「よく見たら隣の家が燃えていて・・・」
「あかんやん！」
「私はさっそく母のところへ走っていって・・・」
「そうそう。火事を見つけたら大人に知らせないと。」
「お母さん、これがホントの“朝焼け”ねっ！」
「言うとる場合かい！」
「それを聞いた母は・・・」
「叱られたでしょうねぇ。」
「まあ、志摩子ったら詩人ねっ！」
「関心しとる場合かい！」
「弟だけが心配そうな顔をしてオロオロして・・・」
「まともな家族もいるんだ。」
「母さん、俺、もう放火やめるよ！」
「弟が犯人かい！」
「それから弟は学校へ行くと、ぐるぐるとグラウンドを走りだしまして・・・」
「気が動転してたんでしょう。」
「姉ちゃん、俺、宿題忘れて放火後に校庭５周走れって言われたんだ！」
「それは放課後！」
「漢字に弱かったですからねぇ、ウチの弟は。」
「頭が弱いって！」
「私が“ほうかご”っていうのは授業が終わってからのことなんやでぇ、って教え てあげると・・・」
「なんて言ってましたぁ？」
「ほうかぁ！」
「シャレ言うてる場合かい！」
　
　ということで、朝焼けに染まる空を眺めながら詠めり。
　
　　遠き日の　思いに頬を　染める空　（志摩子）
　
　　朝焼けに　胸焼け染みる　根性焼き　（塩サバ１号）
　
　　　　　　　　※
　
「あ、太陽が顔を出しますよぉ。」
「わぁっ♪」
「おぉっ♪」
　
　ということで、昇る朝日を眺めながら詠めり。
　
　　日が昇り　オーストラリアの　夜明けかな　（塩サバ１号）
　
　　わあ綺麗　でも隣にいるのが　塩サバ１号　（志摩子）
　
　あ、つい本音が出てしまった。。。志摩子は今、オーストラリアにいます。素敵 な彼と２人きり・・・だったらイイのに。実はテレビのお仕事（「いい旅・夢気分」ヨ ロシクねっ♪）で来ているのでーす。塩サバ１号というワケのわからんおっさんと、い や、「おっさん」と言うのは禁句でしたね。塩サバ１号という「おにいさん」と一緒に 旅をするという設定なんだけど、なんでこんなのと、って感じぃ。３０にもなって「塩 サバ１号」だって、笑っちゃうよね。だいたい「素敵な彼」っていうより、「酢豚とカ レー」って感じなんだもん。俳句の才能もないしねー。と、ここで愚痴っていてもしか たないわけでして・・・。
　でも、ゴールドコーストの夜明けってホントに綺麗なの〜♪私、ガラにもなく感 動しちゃったもん。
　
「志摩子さん、これはちょっと感動的な眺めですよねぇ。」
「ええ。お前とはもう親子の縁をきるぞ、みたいな・・・」
「それは勘当！」
「小百合の肩に男の手がのびた。ああ、何をなさるの！私には夫が！いいじゃねえ か！俺は前から奥さんのことが・・・」
「それは官能！」
「夕顔の実を干したもので、よくお寿司を具などに・・・」
「それはカンピョウ！」
「食べる前に飲む！」
「それは漢方！」
「少林寺・・・」
「拳法！」
「荷物を包む・・・」
「梱包！」
「韓国の空港・・・」
「金甫！」
「バイアグラ欲しい・・・」
「イン・・・って、もうええって！」
「でも、ゴールドコーストの夜明けは必見モノでした。１日に朝昼晩と３回は見る 価値がありますねぇ。」
「見れねーって！」
「じゃあ昼だけに・・・」
「無理だって！」
「えーっ、じゃあ３時のおやつにしろと・・・」
「誰もそんなこと言ってねえって！」
「じゃあ私にどうしろと・・・」
「好きにせい！」
「じゃあ昼に見ようっと。」
「無理だって！」
「えーっ、じゃあ１０時の夜食にしろと・・・」
「誰もそんなこと言ってねえって！」
「じゃあ私にどうしろと・・・」
「ええかげにせい！」
　
　いつもテレビではこんな役を演じている私。でもホントはとっても「さみしがり や」なの。ああもう、狩谷のヤローにすっかり騙されちまったぁ。それは「詐欺師・狩 谷」。というような塩さばレベル（極めて低レベルなの）にはついていけない私・・・ 。でも、生活するためには「オトナ」にならなきゃ。なーんて、とっても「ケナゲ」な 私。鼻に生えてる毛？それは鼻毛やん！なんて会話も「お仕事」だと思えば、ねっ。あ ーあ、「オトナ」になるってことは自分のプライドを捨てちゃうことなのかナァ？とい うわけで、いつまでも大人になれない「万年少女」の私にファンメールくださ〜い♪
　
　　　fwip4651@mb.infoweb.ne.jp
　
ゴールドコーストの海でサーフィンしているお兄さんを詠む。
　
　　波だけでなく　心まで奪おうと　してる夏　（志摩子）
　
今は冬だけどね。下心、ミエミエなんだからぁ。
　
（「志摩ぴょんのウキウキ旅行記〜オーストラリア編」より。）
　
というわけで、おそるべき内容のなかった今回のオーストラリア紀行。今度こそ「 ムービー・ワールド」について書きますので。ではまた。

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