【タイトル】
オーストラリアは冬だった（ゴールドコースト編−３）
【所 在 地】
南のほう
【アクセス】
（前回までのあらすじ）　志摩子は夜明けを見た。
【ガ イ ド】
　ゴールドコーストに到着して２日目。２人は本日の行き先について相談している 模様です。
　
「さて今日はオプショナルツアーに参加したいと思うんですが、志摩子さん、どの ツアーにしますぅ？」
「私、“ユニーク車掌と行く安芸の宮島１泊２日”がいい！」
「やめろって！」
「でもユニーク車掌がユニークなんですよぉ。」
「どんなふうに？」
「あ、車掌さん、どちらまで？はい、ちょっと銭湯まで。」
「それは湯に行く車掌！」
「親父、ウニ握ってくれぃ。あいよ、車掌さん！」
「それはウニ食う車掌！」
「アメリカ産牛肉とオージービーフをいくらか・・・」
「それは輸入肉多少！」
「じゃあ、“輸入肉多少食う安芸の宮島１泊２日”・・・」
「とにかく宮島はやめろ！」
「じゃあ、北島！」
「どこにあるんだよ！」
「サブちゃんと行く北島１泊２日、すし太郎ディナー付き・・・」
「もっといいもん食わせろって！」
「でね、私オーストラリアに来たら是非とも行きたいと思っていたところがあるん ですよぉ。」
「ほう、どこですか？」
「オーストラリア大使館！」
「それはオーストラリアにはないって！だいたい大使館行ってどうすんだよ？」
「マグマ大使に会うぅ。」
「いねーって！」
「じゃ、聖徳太子で我慢するぅ。」
「それもいねーって！」
「というような会話ばかりしているとですね、話がぜんぜん前に進まないわけなん ですよ。」
「はいはい。」
「ということで、とりあえず私達は一度消えますね。」
「さようなら〜。」
　
ということでオプショナルツアー。はっきりいって「私好み」のモンが全然ないん ですよね。ウインドサーフィンは？ウインドサーフィンは？ウインドサーフィンはぁぁ ？？？ないやん、あかんやん、オーストラリア。ＪＴＢから貰ったガイドを見てウイン ドサーフィンのオプションが無いことがわかった瞬間、私のオーストラリアに対する夢 や希望は壊滅しました。なんでグアムとかにせえへんねん、亀はまんねん。いや人間、 夢や希望がなくなるとヤケになって非常につまらん事を書いてしまうものなんです。哀 しい生きものだなぁ、人間って。現地のホテルにあったパンフレットにはウインドサー フィンの出来そうな感じのツアーも載っていたんですが、それも夏の間だけ。なんで今 は冬やねん！
　
ウインドサーフィンが出来ないことが判明し、哀しみのあまり詠めり。
　
　　君に焦がれ　追いかけし海　独り見ゆ　（志摩子）
　
　　こんなとこで　あと３日も　何せえちゅうねん　（塩サバ１号）
　
ということで、一番無難そうなオプションを選んでみました。「ゴールドコースト 半日クルージングとムービーワールド」。ようするに半日船に乗って、そのあとムービ ーワールドというところへ行くと。それほど面白そうでもないけど、とりあえずは無難 そうやん、言うことで塩サバ物産（仮名）御一行のうち２０人くらいが参加しておりま した。ゴールドコーストにはいくつかのテーマパークのようなものがあって、そのどっ かに行くというツアーが多いようです。
　
「シーワールド」：南知多ビーチランドみたいなもんか。
「ムービーワールド」：映画村＋博覧会にあるパビリオンみたいなもんか。
「ドリームワールド」：ナガシマスパーランドみたいなもんか。
「カランビンサンクチュアリ」：弥富野鳥園みたいなもんか。
　
例えが名古屋ローカルっすね。映画村は京都までいかんとあかんですが、まあ伊勢 戦国時代村で妥協するという手もあります。ようするに「わざわざオーストラリアまで 行かんでも、名古屋周辺で十分に用が足りるやん！」。でも、そう言ってしまうと身も 蓋もないので、とりあえず「テーマパーク俳句」でも詠んでみましょう。
　
シーワールド：「やかましい　割るど、頭を」と　あの娘は言う
ムービーワールド：ハムには「ハム・Ａ」と「ハム・Ｂ」あるど　どっちにする？
ドリームワールド：豚肉あるど　トリもあるど　牛肉はないのか？
カランビンサンクチュアリ：空のビン３個　茶あり、これは５本
　
ほとんど行数稼ぎとしか思えない中身の極めて希薄な俳句でしたね。
　
と、ここまで書いたところでザウルスに掲示板に書いたようなトラブル（水かぶっ て壊れた）発生！乾いたらなんとか使えるようになりましたが、まだ本調子じゃないっ す。とりあえずここまでの原稿を送信しておきましょう。ここで終わってたら、また壊 れたのだと思ってください。
　
「あ、なんとか大丈夫みたいですね、志摩子さん。」
「ホントにもう、私の出番をなくすからこういうコトになっちゃうんですよぉ。」
「ということで、志摩子さんのタタリを恐れて再登場です。今から船でクルージン グするわけなんですが、それにしても怖いですねぇ、タタリ。」
「やっぱり和室には・・・」
「それはタタミ！」
「イランの大統領・・・」
「それはハタミ！」
「兄弟舟は親父の・・・」
「それは形見！」
「というわけで私達は船に乗り込むわけなんですが・・・」
「はいはい。」
「釣れますかねぇ、サバ？」
「釣り舟じゃねーって！」
「ではいったい私はなにを・・・」
「クルージングだって！」
「肌の汚れを落とす？」
「それはクレンジング！」
「洗濯屋さん？」
「それはクリーニング！」
「お料理？」
「それはクッキング！」
「マチコ先生？」
「それは、まいっちんぐ！」
　
ということで、ゴールドコーストのクルージング。南太平洋をクルーズするわけで はなく、トムをクルーズするわけでもなく、ブロードウォーターと呼ばれる内海を船で 走る、という企画でありました。オプショナルツアーの中のオプションとしてパラセイ リングをすることもできます。パラセイリングというのは椅子のついたパラシュートを ボートで引っ張るというようなもんですね。
　
「ねえねえ。私、やってみたぁい！」
「だめ。」
「えーっ、なんでぇ？」
「高い！」
　
なんてケチなの、このヒト！信じらんなぁ〜い。たかだか５０ドルくらいなのにぃ 。いいもん、今度カレと一緒に来たとき、あ、「今度カレ」って、ちょっぴり「印度カ レー」に似てるぅ。で、今度カレと来たときに２人でお空を飛ぶんだもん。もう、ラブ ラブなんだもぉぉん♪それにしても憎むべきは塩サバ１号。アンタなんかフネから落ち ちゃえばイイのにぃ。落ちてサメの餌食になっちゃえばイイんだわっ！でも塩サバ１号 さんって、なんか「まずそー」だからサメさんも見向きもしないかもね。もし食べちゃ ったら「さばアレルギー」で、じんましんが出ちゃったりして。。。カワイソーなサメ さん！
　
　　さば落ちて　つかのまのよろこび　じんましん　（志摩子）
　
なーんてね。
　
　さて、船の上から見るゴールドコーストもなかなかに素敵なんだけど、どうも基 本的に「おひま」なんですよね。。。デッキに座って潮風に吹かれて海を眺めて・・・ 。でも、何かが足りない。やはりそれは「恋」？？？「サバ」はいるけど「コイ」はい ないのよねぇ、この海！
　
　　水面（みなも）に映る　水鳥の群れに　貴方の影　（志摩子）
　
一人で海を眺めていると（塩サバさんは無視！）ちょっぴり「センチ」な気分。正 月に食べる？それは「おせち」やがな！って、今日も「アカルイ」自分を演じている私 。ああ、摩天楼が小さくなっていく。せつないわ。小形飛行機を見た関西女のつぶやき ぃ？それは「セスナ機やわ。」
　
というわけで、今週も私が登場したおかげで、話がぜんぜん前に進まなかったじゃ ないのさっ。来週こそきっと「ムービーワールド」のお話しをしますネ。「やくそく」 でぇす♪
　
水辺の別荘を眺めながら詠めり。
　
　　夢を求め　夢をかなえて　空を見る　（志摩子）
　
いいなぁ、私もこんな別荘（プール付！）に住んでみたぁい！
　
　ということで最後に一言。イリノイ鮭さん、私の写真や手紙を欲しがらないでね ！
　
（「志摩ぴょんのウキウキ旅行記〜オーストラリア編」より。）
　
うん、なんとか大丈夫みたいだな、ザウルス。ということで来週は、えーと「夏休 み」で１回お休みです。次回はお盆明けですね。今度こそ「ムービーワールド」でぇす 。では。

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