【タイトル】
オーストラリアは冬だった（ゴールドコースト編−４）
【所 在 地】
南のほう
【アクセス】
（前回までのあらすじ）　志摩子は船に乗った。
【ガ イ ド】
「というわけで、いよいよムービーワールド。志摩子さんは映画は好きですかぁ？ 」
「それはもう。中国針をうちながら投げる姿は・・・」
「それは江川！」
「ドカベンのあだ名で・・・」
「それは香川！」
「ジャズシンガーの泰子・・・」
「それは阿川！」
「パリ人肉事件の犯人・・・」
「それは佐川！」
「私、映画ってほとんど見たことないんですよぉ。」
「ほう。」
「映画を見ると不良になるって言われて。」
「厳しい家庭だったんですねぇ。」
「やるんならシンナー遊びにしなさいって。」
「どんな親や！」
「ペンキ屋。」
「なるほど。商売柄シンナーは豊富だったんですね。」
「家計を助けるために友達にシンナー売って・・・」
「売るなよ！」
「儲けた金でシンナー買って・・・」
「買うなよ！」
「だってウチのシンナー、純度が低いんですよぉ。かき氷のシロップまぜてるから 。」
「まぜるなって！」
「一度“せんじ”がなかったので“いちご”まぜたら怒られちゃって。」
「怒られるって！」
「俺はレモンのほうがいい！」
「そういう問題か！」
　
　　　　　※
　
「というわけで園内に入りました。」
「ワーナー・ブラザーズがやってるんですねぇ。」
「そうです。」
「好ましくない兄弟。」
「それは、いやなブラザーズ！」
「馴れ合いで。」
「それは、なあなあブラザーズ！」
「あ、ちょうど“ロキシー・シアター”が始まりますよぉ。」
「それはどんなものですかぁ？」
「えーとですねぇ、特殊なメガネをかけると・・・」
「はいはい。」
「服が透けて見えるという。どうですか、旦那ぁ。」
「おお、見える見える！志摩子さん、意外と筋肉質なんですねぇ。」
「そうなんですよぉ。色白で。」
「ということで３Ｄアニメーション映画“３次元世界の火星人マーヴィン”が始ま りましたぁ。」
　
というわけで、“３次元世界の火星人マーヴィン”を見て詠めり。
　
　　夢までも　つかもうとしている　スクリーン　（志摩子）
　
　　英語やん　わけわからんやん　ガキうるさい　（塩サバ１号）
　
　ヘンなサングラスをかけてる姿はちょっぴり「おまぬけ」だけど（カレにはちょ っと見せられないなぁ。鰈さんにならいいケド・・・）わあっ、ホントに飛び出して見 えるぅ♪子供たちが手をのばしてつかまえようとしているの。いや〜ん、かわいい〜♪ 私、こう見えてもちっちゃな頃はコドモだったんだからぁ。ちょっぴり病弱でね、いつ も窓から外を眺めていたの。な〜んてね。私の正体を暴こうとしている「悪い人」がい るみたいだけど、志摩子はいつまでも「秘密少女」なのぉ。
　
（「志摩ぴょんのウキウキ旅行記〜オーストラリア編」より。）
　
　なんなんだよコレは。全部英語なのでさっぱりわからんぞ。字幕はないのか？吹 き替えは？どうせなら美人の姉ちゃんが隣にはべって、耳元で同時通訳するくらいのサ ービスしろって、ワーナー兄弟！なんでもいいけど後ろに座ってる外人のガキ、さっき から笑いすぎや！いくらなんでもそこまでオモロないやろ、みたいな。だいたい外人っ てオーバーアクションでわざとらしいんだけど、ガキの頃からこんなんなんだな。これ は一種の「風土病」みたいなものなのか。うわっ、天井から水が降ってきた！なにすん ねん、外人！
　
（「塩サバの今ひとつ気がのらない豪州旅行記」より。）
　
「さて志摩子さん、パレードが始まるみたいですよぉ。」
「わ〜い。私、パレード好きなんですよぉ。」
「女の子はそうみたいですね。」
「新天地で頑張れよぉ、みたいな。」
「それはトレード！」
「偉大で・・・」
「それはグレート！」
「１ドル１４５円７２銭・・・」
「それは為替レート！」
「テカテカにアタマを固めて・・・」
「それはポマード！」
「辛いカレーを食べて思わず・・・」
「辛ぇどぉ！」
「あ、やってきましたよぉ。」
「えーと、バットマンと・・・」
「んーと、バットマンと・・・」
「バットマンですねぇ。」
「肩になんか入れてますねぇ。」
「それはパットマン！なで肩かい！」
「でも金属バット持ってませんねぇ。」
「そのバットじゃない！」
「湯を入れる・・・」
「それはポット！」
「犬、小鳥、うさぎ、ハムスター・・・」
「それはペット！」
「猫・・・」
「それはキャット！」
「相手をおし負かす・・・」
「圧倒、一等、越冬、夫、カット、キット、決闘、骨董、殺到、嫉妬、窃盗、卒倒 、鉄塔、納豆、ニット、ネット、ノット、ハット、ヒット・・・」
「沸騰、ホット、まっとう、ミット、武藤、メット・・・」
「あ〜ん」
「もっとぉ♪」
「何言ってんだよ！」
　
　　　　　※
　
「えーと“マーヴェリック・グランド・イルージョンショー”の開演に間に合うみ たいですよぉ。」
「なんですか、それは。」
「多分、見ればわかるんじゃないかと・・・」
「じゃ、見てみましょう。」
「・・・・・。」
「・・・・・。」
　
　えーと、これは「お芝居」みたいなものなんだけどぉ、マジックショーみたいで もあるしぃ・・・。とにかくですね、最初から最後までぜーんぶ英語なんですよぉ。塩 サバさんじゃないけど、
　
　　英語やん　わけわからんやん　ええかげんにせえ
　
って感じ。とにかくよくわからなかったんだけど、こういう情況でも「１句詠めり 」しないとイケナイのよねぇ。ああ私ってイケナイ女。怖い話を聞いたりしちゃうと、 夜中に１人でトイレに行けないしぃ。では１句、ぜんぜん関係ない「いけない俳句」を 詠みまぁす。
　
　　秋の古都　枯山水に　池ないなぁ　（志摩子）
　
あ、「Ｍｙ没」だな、こりゃ。私にだって「ぷらいど」というモノがあるしぃ。俳 句に関してだけは自分でもきちっと「けじめ」をつけたいのデス。だって、卓球部出身 なんだもん♪こう見えても昔は「卓球少女しまりん」って呼ばれてたんだからぁ。今で もね、温泉宿でピンポン見つけると、ついハッスルしちゃうの。インディゴ・ブルーの 浴衣なんか着ちゃってね。あ、私ね、浴衣着て競馬場へ行っちゃったコトがあるんです ぅ。きゃー、志摩子だいたん！
　
　　夏少女　浴衣の丈が　たけゆかた　（志摩子）
　
きゃー、志摩子いまいち！真面目につくれ！つー感じですね。だいたい「おーすと らりあ」からどんどん離れていってるしぃ。えーと“マーヴェリック・グランド・イル ージョンショー”でしたね。舞台はですね、西洋のお屋敷みたいなところ。まわりで見 ていた「がいじんさん達」はみんな笑っていたから、きっとおもしろいお話だったと思 うの。でもでもでも・・・。うー、英語が全然ワカラナイのですぅ。今後に備えて「Ｎ ＯＶＡに駅前留学」しちゃおっかなぁ？包丁１本サラシに巻いてねっ。って、そら、板 前留学やがな！ばしっ！というようなお芝居なのかなぁって、これは推測なんだけど。 「ぼこぼこ」にやられちゃったおじさんが立ち上がって、「へっ、ざっとこんなもんさ っ！」みたいな場面もあったから、これはきっとアチラの「よしもと新喜劇」みたいな ものなのカナ？そういえばガイジン「未知やすえ」みたいなヒトも出てたなぁ。最後に 天井から「シャボン玉」みたいなのが降ってきて、カクテル光線に照らされて、ちょっ ぴり「夢見ごこち」でしたぁ。
　
　　つかの間の　輝き包んで　消えし夏　（冬だけど。志摩子）
　
（「志摩ぴょんのウキウキ旅行記〜オーストラリア編」より。）
　
　わざわざオーストラリアくんだりまで来て「よしもともどき」かよぉ。しかも英 語ワカランしぃ。けっ、また何か天井から降ってきやがった。
　
　　ああしもた　こんなもん見るんや　なかったな　（塩サバ１号）
　
（「塩サバの今ひとつ気がのらない豪州旅行記」より。）
　
　ということで、今回も「ムービーワールド」は半分くらいしか進みませんでした ねぇ。いらんこと書きすぎや、ごもっとも。ということで、この続きは次回へＧＯ！志 摩子の「ぱっと見、それっぽい俳句」がちょっと少なめだったので、最後にサービスで ３句ほど詠めり。
　
　　独り見る　異国の風に　春日和　（志摩子）
　
　　砂浜の　白き足跡　かえりみて　（志摩子）
　
　　遠き日の　ふるさとにいて　酒思ふ　（志摩子）
　
「色白で（意外と）筋肉質」、志摩子が海の彼方に追い求めているのは・・・？
次回へつづく。

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