【タイトル】
オーストラリアは冬だった（完結編その２）
【所 在 地】
南のほう
【アクセス】
（前回までのあらすじ）　オーストラリア２日目はクルージングとムービーワール ドだった。
【ガ イ ド】
　さて、いよいよオーストラリアも３日目。静岡県にあるミカンの産地？しかも原 人がいる？（←それは三ヶ日。）昔いたんだよな、三ヶ日（みっかび）人というのが。 昔と言っても７年前の春とかそういったレベルの話ではなく、おじいちゃんがコドモの 頃はのぉ、同じクラスに三ヶ日人が１人おってのぉ。上履きを隠したりポケモンのペン ケースを２階からグラウンドに投げたりしたら石槍で後頭部を突かれてのぉ。これがそ の時の傷痕じゃ。という話でもありません。おじいちゃんがコドモの頃にポケモンのペ ンケースなんかあるわけないじゃん。うちのじいちゃん、ちょっぴり虚言癖があるんだ よねー。なんて孫の翔太（５歳３ヶ月）が母親の亜紀子（３２歳）に言ってるのを聴い てちょっぴりブルーな祖父・正蔵（６４歳）。翔太よ、今のはボケなんじゃ。おじいち ゃんがコドモの頃にポケモンのペンケースなんかあるわけないやん。ばしっ。ってツッ コミいれるところなんじゃ・・・。
　
今週の教訓：年寄りのボケは本当のボケと混同されやすい。
　
さて、三ヶ日。初日の出を見たり、初詣に行ったり、お雑煮たべたり、書き初めを したり、凧をあげたり、新聞が妙に分厚かったり、堺正章が隠し芸したりしますね。っ て、それは三が日（さんがにち）やがな。そうそう翔太、その調子や！で、オーストラ リアの３日目。この日はなーんもすることがない日でした。ゴールドコースト＆シドニ ー班は朝もはよからシドニーに向けて出発。ご苦労様なこって。駆け足でいくつもの観 光スポットをまわる「パック型ツアー」の時代は終わったのだよ、君たち。今は滞在型 リゾートの時代なんだよ。３日間ウインドサーフィン三昧なんだよ。リッチなんだよ、 金持ちなんだよ、裕福なんだよ。さよなら、日本がまだ貧しかったころのパック・ツア リストたちよ！と、幾分憐憫を込めた眼差しで見送るつもりだったんだけど、あかんや ん、冬やん、やることないやん！こんな所であと２日もなにせぇっちゅうねん！頼む、 わしもつれてってくれ〜！という我が心の叫び声を後に、一行は一路シドニーへと旅立 っていってしまいました。いいもんね、砂浜歩くんだから。
　
　ということで、日本人初の試み（たぶん）、ゴースドコーストの砂浜をだいたい 端から端まで歩くんだもんねツアー、いよいよスタート。ゴールドコーストのビーチと いうのは４２キロくらいあるそうです。４２キロというと名古屋から桑名を越えて四日 市くらいまでですね。なんとかなるやん！と思った人は勝手に歩いてください。私はい やです。４２キロあるゴールドコーストの海岸のうち、高層ホテルが立ち並んで、いか にもゴールドコーストちゅう感じやんという感じがするのはブロードビーチと呼ばれる ところから、メインビーチというところまで（地図参照）。これならせいぜい５キロく らい。何とかなるんとちゃうか。ということでホテル・グランドメルキュール近くのブ ロードビーチを午前９時頃に出発。あ、その前に「毎日朝６時に起きて日の出を見学す るツアー」に行ったんだった。前日、「南太平洋の日の出を見るツアー」というのを個 人的に開催して勝手に参加したところ、なかなかええやん！という評価が参加者（計１ 名）から得られたので、「毎日朝６時に起きて・・・」というツアーに発展させたわけ です。このツアーは各方面から多大なる支持を得て、この日はおっさん１名と兄ちゃん １名が新たに参加するはこびとなりました。前日、ツアーコンダクター兼添乗員兼日本 人ガイド兼ツアー参加者である私は参加者一同に「ホテルロビー、午前６時集合、時間 厳守。」と言い渡し、ほんじゃ、明日６時ねっ。と挨拶して別れました。
　
　で、次の日の朝。
「あかん！寝過ごした！」
時計を見ると６時３０分。外はすでに薄明るくなっております。添乗員くん、ピン チ。殴る蹴るの私的制裁。それはリンチ。あわててロビーへ降りていくと、そこにはツ アー参加者の姿はなく、外人のおっさんとおばさんが２人「おー、あいあむあガイジン 。」などとしゃべっているのが見受けられるのみ。私はあわてて海岸へと歩いていきま した。あわてとるんなら走らんかい！という意見もあるでしょうが、いまさらじたばた したところでどうしようもないしぃ。で結局、朝早くからジョギングしている物好きな おっさんとビーチで無事に再開を果たすことができ、太陽はまだ日の出する前でたいし た問題もなく、でも曇っていて前日ほど綺麗でもなく、そうこうするうちにもう一人の 参加者も姿をあらわし、こいつは若い兄ちゃんだから若い兄ちゃんらしく、
「ま、日本で見るよりは綺麗じゃん。」
というクールな意見を述べる、という情況において、ツアーは無事にフィナーレを 向かえたのでありました。
　
今週の無念：若い姉ちゃんと見たかった。
　
それも、ノリのいい姉ちゃんね。
「まあ、綺麗！志摩子、還暦！って６０歳になってどないすんねん！ばしっ！」
みたいな。なんてロマンチック！
　
　　　　　※
　
　さて、では海岸を歩いた話。塩サバ物産（仮名）オーストラリア・ツアーの一行 は３つの班に別れて行動しておりました。まず出発日を１日ずらして先発組と後発組。 これはハワイ旅行の時と同じく、飛行機落ちた、ホテル燃えた、過激派がテロった、と いうような不測の事態に備えた「後のことはよろしく頼む。」という配慮なんでしょう か。それとも「やっくんとはいっしょに行きたくないっ！」という社内の派閥関係を考 慮したものなんでしょうか。とにかくまあ、２班にわけると。そのうちの先発組を行き 先別に「ゴールドコースト滞在組」と「ゴールドコースト＆シドニー組」に分けると。 後発は全員がシドニーにも行っちゃうんだもんね組となっております。つまり、ゴール ドコースト滞在組は圧倒的に人数が少ない。全部で１００人くらいのツアーのうち、２ ０人くらい。バスなんか「お一人様あたりシート４つまで使用可」状態それはいいんだ けど、人員の構成に若干の問題点がありました。ほとんどがゴルフ目当てのおじさん社 員、及びその妻、もしくは社内で浮いた存在になっている若者という編成になっていて 、ようするにオッサンとオバサンとケッタイな若いのばっかやん！全社で１０人くらい 存在しているはずのＯＬが１人もおらんやん！夢も希望もないやん！この世の中には神 も仏もないやん！という、「やん！」４連発といった情況でありました。唯一の救いは 家族参加の「せんごくさんの娘」だな。「せんごくさん」というのは「仙石さん」とい うおじさんで、思わず伊勢戦国時代村と千石イエスを連想せずにはいられないというお じさんなんですが、この人が娘（現役女子高生）を連れてくるというので大いにヨダレ が・・・いやいや、一行の風紀を著しく乱すのではないかと期待・・・いやいや、危惧 されていたわけです。で、いざ実物を拝見してみると「むっちゃ遊びまくっとりそうや ん！」というタイプ。ぼく、どっちかいうと純情そうなのがタイプなんだけどなぁ。ま 、私のタイプはどうでもいいですね。ここでそれを告白したところで、これを読んだ純 情そうな女子高生が「私、純情そうな女子高生なんですぅ。」ってメールをくれるとも 思えないし。で、千石イエ子（仮名）。本人自ら「わたしってぇ、遊んでいるように見 られるけどぉ、意外とまじめでぇ。」と言っていたように性格はそれほど破綻している というわけでもなく、とにかくよくしゃべるので私としては大いに助かりました。ほら 、僕ってクールなほうだからぁ、しゃべるの苦手でぇ、向こうからじゃべってくれない と会話が続かないというかぁ。
　
好きなタイプ：純情そうで、よくしゃべる女。しかもノリがいい。
　
「純情？燻して蒸すぅ？それは薫蒸やがな。ばしっ！」
みたいな。そんな「純情タイプ」、いません。
　
　ということで、おじさんとおばさんはゴルフに行ってしまい、千石イエ子ちゃん はショッピング、社内で浮いた存在である若いのたちは「バンジージャンプ」に行くと いうので、「いなばさんも一緒に行きませんかぁ？」って誘われたけど嫌じゃ、わしは 。だって、高いとこ怖いんだもん。バンジージャンプするくらいなら飛び降り自殺した ほうがマシやん！というくらい。死ぬとはっきりわかっていれば覚悟も出来るちゅうモ ンですが、中途半端に足にロープつけて延命を図ったりして。男らしくないぞ、君たち 。ということで男らしい私は申し入れを拒否。一人、ビーチを歩く道を選んだのでした 。ということで、ようやく本題に突入したところで今回はおしまい。さて、セン子ちゃ んとの夏の恋（冬か。）はどうなるのか？次号へ続く。

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