【タイトル】
絶対合格！塩サバがゆく（東京編その５）
【所 在 地】
東京都
【アクセス】
（前回までのあらすじ）ホテルのレストランで私は何を食べたでしょう？
Ａ：トリのカラアゲ
Ｂ：チンジャオロース
Ｃ：中華風ハンバーグ
【ガ イ ド】
　東京の夜２日目です。いいなぁ「東京の夜」。「農協の夜」に比べ、幾分都会的 な薫りがいたします。個人的には「農協」という言葉の響きは結構好きだったんですが 、どうして「ＪＡ」に変わっちゃったんだよぉ。「職安」も「ハローワーク」になっち ゃいましたね。ズボンの事を「パンツ」と言うのもやめてほしいなぁ。パンツと言った らあのパンツ！女子高生がはいてる白いパンツ以外、おじさんはパンツとは認めません からねっ！さて、東京の夜と言っても、当時純情だった私は「ホテルで寝る」だけだっ たんですけどね。いや、いかがわしくない種類のホテルで純粋に睡眠するという意味な んですが。とりあえず、楽しみと言えばお食事くらいですな。というわけで、日本大学 の入学試験を終えてホテルに戻った私はホテル内のレストランへと向かったわけでござ います。ホテル内のレストランというのはそう、例の中華レストラン（前回参照）なの でございます。ここにきて私は、とある重大な事実に気がつきました。今回、このホテ ルには４泊することになっているんですが、強制的「受験生パック」ということで、す でに４日分の食事代は払ってあります。ホテル内のレストランで使えるクーポンを強制 的に買わされたワケですな。で、ホテル内のレストランちゅうのは、くだんの中華レス トランが１件あるだけです。ということは、今日も中華ちゅうことか！今日も中華どこ ろか、明日も中華、明後日も中華ちゅうことか！四日連続中華三眛、連日脂義徒義徒、 胃腸衰弱食欲減退、我不欲拝見顔的中華料理状態必至、嗚呼！「脂義徒義徒」は「アブ ラギトギト」と読んでくださいね。しかしまあ、今日はまだ２日目であります。きっと 、だいじゃぶよね？なんとかなるよね？そうよね？と、自分に言い聞かせつつ中華レス トランのドアをくぐりました。中華服を着たお姉さん、略して「中姉」に受験生パック のお食事チケットを渡すと、中姉は重々しくメニュー（ボール紙にマジックで殴り書き 風）を差し出すのでした。して、その中身は！？
　
　　　Ａ：トリのカラアゲ
　　　Ｂ：チンジャオロース
　　　Ｃ：中華風ハンバーグ
　
昨日すでに「Ａ：トリのカラアゲ」は賞味してしまっているので、残された選択肢 はただ２つ。
「んじゃ、Ｂください！」
やがて出できたのはメインがトリのカラアゲからチンジャオロースに変わっただけ で、あとは昨日とまったく同じスープとザーサイとご飯のトリオでしたが、食べ物に文 句を言ってはいけません。暖かいお部屋の中で白いご飯が食べれるだけでも「よし」と しましょう。私は連日の豪華絢爛たる本格中華にすっかり満足して中姉に永遠の別れを 告げたのでした。
　
　さて翌朝。朝飯を食べるために中華レストラン、へいマスター、へいマスター、 へいマスター、早くぅ〜♪それは「失恋レストラン」。マスターに何をおねだりしてる のだ、君は。えーと、朝食を食べるために中華レストランへ赴いた私は、そこで永遠の 別れを告げたはずの中姉と感動の再開を果たしたのでございました。いや、夕べと同じ 姉ちゃんだかどうか知りませんけどね。しかしなんですなぁ。チャイナドレスというの はなかなかいいもんですなぁ。いやあ、フトモモのスリットがオジサンもう困っチャイ ナぁ♪というくらい。もぉ、朝っぱらから純情高校生を誘惑してぇ。で、朝食のメニュ ー。カラアゲとチンジャオで疲労困憊コンパニオンガール著しい当方の胃腸といたしま しては、ご飯と味噌汁と漬け物でしんみりと、といきたいところだったんですが、中姉 は許してくれませんでした。バターロールあんどソーセージあんどサラダあんどオレン ジジュース。サラダとオレンジジュースはいいとして、バターロールもまあ許せるとし て、問題なのがソーセージ。もぉ、朝っぱらからこんなもの出して、チャイナお姉様っ たらぁ。このソーセージがまた、脂義徒義徒のアブラハム状態でありまして、もぉ、胃 にもたれるもたれるぅ。全部食べてしまったことを後悔しつつレストランを去るプロゴ ルファー猿（仮名：当時１７歳）でございました。
　
　さて、その日は試験の谷間。いいよなぁ、谷間。思わず「だっちゅうの」してし まいますよねー。だっちゅう、俺の腸を〜、手術してくれ〜♪それは脱腸。病院行けよ ！（「スローなブギにしてくれ」の節で歌ってねっ♪）で、ちょうどその日の１時から 玉川大学の面接試験の合格発表があるので、暇つぶしをかねて町田市の玉川学園まで行 くことにしました。結果、その合格発表は「不合格発表」というものになってしまった わけなんですが、なんでやねん！いったい私が何をしたっていうの？ヘンな作文を書い たのが駄目だっていうの？（←そうだろうなぁ、きっと。）んなわけで、その日はそれ でおしまい。夕食の時間になったんですが、とても３日連続の中華料理を食べる気には なれず、突発性イスラム教徒となった私はラマダーンの断食に突入して、そのままフト ンかぶって寝ちゃったわけであります。
　
　翌朝、ひき続きムスリム状態だった私はとてもアブラハムを食する気分にはなれ ず、朝飯抜きでホテルをあとにしました。今日も試験の谷間、ヤルことなし。東京にく る前にたてた綿密なるスケジュールによれば、本日は「上野動物園でパンダを見る日」 ということになっています。さ、まいりましょう。到着しました。上野動物園は中学校 の修学旅行以来ですなぁ。その時にも確かパンダを見たと思うんですが、３年ほどたっ た今でもパンダは相変わらずパンダでした。最近、パンダってなんか影が薄いしぃ。な んかコアラのほうが人気あるみたいだしぃ。ねえ、ちょっとコアラしてみるぅ？といっ た「夏休みが終わったら急にケバくなっていた女子学生」みたいなこともなく、ひっそ りとパンダのままだったのでちょっぴり安心しました。しかし私は個人的にはあんまり 動物園とか水族館とか好きなタイプではないので、基本的にはヒマでした。（←なら、 来るなよ！）今なら熱心にオリの前で動物を眺めている人物をデジカメで撮影して、目 に黒線を入れて
「オリの前で熱心にカバを眺める太田君（推定年齢３１歳）」
なんて勝手なキャプションつけて「志摩子の秋（その３）：上野動物園は動物の園 だったのぉ♪」に掲載するところなんですけどね。そんなわけで早々と動物園をあとに した私は、引き続いて今度は水族館に入りました。しかし私は個人的にはあんまり動物 園とか水族館とか好きなタイプではないので、基本的にはヒマでした。（←だったら来 るなって！）そんなわけで早々と水族館をあとにした私は、しばらく上野公園をうろつ いてみました。西郷さんの銅像さんを探してみたんですが見つからず、その間に「旧因 州池田屋敷表門」という、これからの私の人生にとって何の影響ももたらさないであろ うと思われる建物の前を３回も通ってしまい、人生経験を深めたのでありました。
　
　そうこうするうちに東京都美術館というのを発見。私は個人的にはあんまり美術 館とか絵画鑑賞とか茶碗を愛でるといったことには興味がなく、どっちかというと街を 歩いている女子高生を鑑賞したりするほうが好きなんですが、「入場無料」というのに ひかれて中に入ってみました。その結果、さすがは入場無料だけあって、近所のガキが 写生大会で描いた絵なんかが展示してあるだけという、ほとんど日進小学校の文化祭レ ベルの出し物でございました。こりゃ、入場料をとったら暴動が起きますね、きっと。 続いて「国立科学博物館」を見学。根っからの女子高生好き、いやいや、根っからの科 学好き＠理系にして美形の少年であるワタクシといたしましては、ここの見学をとって も楽しみにしていたのでございます。おいしいものは最後に食べる主義の私は、とりあ えず動物園とか水族館といった「どうでもいい系」は最初に片付けておいて、国立科学 博物館を最後のお楽しみムフフ♪として、大切にとっておいたわけでございます。修学 旅行の時には時間がなくて、動物園と水族館と旧因州池田屋敷表門しか見学出来なくて 、とてもクヤシイ思いをしたわけなんです。塩サバ２号もやはり大学受験の時にここを 見学してとても感銘を受けた。ただし「フーコーの振り子」が動いてなかったのでとて もクヤシイ思いをした。と、しみじみ述懐しておりました。
　
で、建物の中に入るといきなり登場しました「フーコーの振り子」。フーコーの振 り子というのはその昔、フーコーという風光明媚な女子コーコー生好きのおっさんがい て、丁稚ボーコーしたり婦女ボーコーしたりボーコー炎になったりしながら作った長い 長ぁい「振り子」でございまして、最初、東西ホーコーに振れていた振り子が時間がた つにつれてだんだんと南北ホーコーに変わっていき、やがて一日たったら元の東西ホー コーに戻ったことから地球が自転していることが証明されたという、書いている本人あ まりよくわかっていない、とっても素晴らしい振り子なのでございます。でこのフーコ ーの振り子。私が行った時には立派に動いておりました。しかし、５分やそこら眺めて いたところで、振り子の振れる方向が変わっていくのがわかるわけでもなく、動いてい ても動いていなくても面白くもなんともない！ということが判明し、とっても有意義な 一時を過ごすことができました。ということで、規定の分量に到達したようなので、た いした盛り上がりもありませんでしたが、今週はこれにておしまい。じゃ、また。
　
　　　　　（つづく）
　

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