『北九州万古旅（その１）』

【タイトル】: 『北九州万古旅（その１）』; 　やあ、みんなぁ。陶芸の秋だね、万古焼だねっ。ということで、しばらく更新をサボっていたこのコーナー、今週からは「北九州万古旅」です。海星高校御一行の北九州方面への修学旅行の思い出などを克明にレポートしてみたいと思っております。実はこの企画、思いっきりネタに困った時に「ｊａｚｚ　ｇｉａｎｔ」のコーナーでちょこっと書いたことがあるんですが、そんなものはなかったものとして忘れてくださいね。; 　さて近年、「あ～ん、私をスキぃにしてぇ♪」などとおねだりする女子高生が増えたせいか、修学旅行はスキーという学校が増えたように思われます。ま、最近ではスキーというよりボードなのかも知れませんが、２年ほど前に志賀高原に赴いた時には修学旅行の女子高生が多数スキーに励んでおられました。あそこは焼額山以外はボード禁止なんですよね。しかしなんですなぁ。修学旅行でスキーに来ている女子高生というのは、思ったほど嬉しいものでもありませんなぁ。まず第一にセーラー服を着ておらん。ま、ブレザーでもいいんですが、とにかく制服を着ていない女子高生など、そこらの若いぎゃるとなんら変わりがないではないかっ！せっかく「都内女子校制服全書」（セーラー社刊、変Ａ５版１８６０円）まで買って準備に励んできたというのに、いったい僕の努力はどうなるっ！ミニスカートの女子高生がリフトに乗ってるのを下から盗撮して楽しもうと思って通信販売で買った高性能盗聴機「つつぬけデラックス」（２９８００円）の立場はどうなるっ！って、盗撮するのに盗聴機ではあんまり意味ないと思うぞ。ガガガガガガガ～というリフトの音の合間から「寒いなぁ。」「うん、むっちゃ寒い。」「もぉ、鼻水ズルズルやん。」という、基本的にどうでもええような会話が聞こえてくるだけだと思います。リフトに乗っている時って、まずマトモな会話などしておりませんからね。寒いときは「寒いなぁ。」暖かいときは「けっこうあったかいなぁ。」雪が降ってるときは「雪ふっとるなぁ。」晴れてるときは「ええ天気やなぁ。」ま、そんなものです。で、修学旅行の女子高生の着ているスキーウェアがこれまたよくありませんな。おそらくレンタルでかき集めてくるんでしょうが、センスが１０年ほど逆行しているように思われます。いけません。滑っている時はやむを得ないとしても、せめて食事の時にはセーラー服に着替えてねっ♪; 　さて、海星高校の修学旅行。僕たち水産系のヒトデ少年だからスキーなんか行かないんだもんねー。大阪から船に乗って北九州なんだもんねー。ということで我々カリアゲ高校生御一行は大阪軟膏、あ～ん、痒みに効くのぉ♪違います。我々カリアゲ高校生御一行は大阪南港へと向かいました。ところで、オロナインＨ軟膏って、なんで「えっち軟膏」なんでしょうね？塗っても別に「すーすー」するわけでもないし、ソッチ方面にはむしろメンソレータムのほうが刺激的ではないかと。ヨードチンキなんかもイイかも知れません。特に「チンキ」という言葉の響きが郷愁をそそります。さあ君も、大きな声で「チンキ」と叫ぼう！とまあ、そんなことはどうでもよくて大阪南港発、別府行きフェリーですな。朝早く出発するのを朝立ち、朝から元気なのも朝立ち、夜出発するのを夜立ち、徳島名産の柑橘系を「すだち」というんですが、この時はどうだったんでしょうね？途中、神戸港に寄った時にはポートタワーの灯が綺麗だったような記憶があるから、おそらく夜の出発だったんでしょうね。あ～ん、夜立ちなのぉ♪試しに手持ちの時刻表を調べてみたら関西汽船の大阪南港１８時４０分発、神戸２０時１０分着、別府に７時４０分着というのがありましたので、おそらくこんな時間ではなかったかと。ちなみに料金は特等Ａで２２５８０円、２等寝台Ａで９５７０円、２等で７０３０円となっておりますな。２等なら１３時間乗っていて７０３０円。１分で９円っ！長島スパーランドで「ムーンロケット」という乗り物に乗ると、だいたい１分２０秒で２００円とられたら、フェリーというのがいかに安いものであるかということが解っていただけるのではないかと思います。にもかかわらず、海星高校はケチりました。; ２等というのは船底のだだっ広い空間を廊下とロッカーで区切ったようなオープン・スペースでございまして、「夜は長いねっ♪」「いや～ん♪」というような用途には非常に不向きな構造となっておりまして、それゆえ新婚旅行にはあまりオススメできないわけなんですが、その８畳ほどのスペースに１２人ほどのカリアゲ難民が詰め込まれました。「神田川」でも３畳一間に２人だというのに、１２人で８畳。ひとりあたり０．６７畳っ！我々は「あら～ん、２人で１畳もあればじゅうぶんなのにぃ♪」などとホザく、けしからん新婚カップルではないっ！共学ならまだしも、ウチの学校にはオトコとスペイン人しかいないっ！若干の女教師がおらんでもないが、私の御眼鏡にかなうものはいないっ！そういう絶望的な情況の中、我々の苦難の一夜が始まりました。なんせ、手足を伸ばすことが出来ん。足を伸ばせば下で寝ているヤツの顔面に蹴りを入れ、手を伸ばせば隣で寝ているヤツのあらぬところに「おさわり」しちゃったりして、あ～ん、もっと蹴ってぇ♪とか、ううん、イイのよぉ♪ということになってしまい、一行は森永ホモ牛乳集団へと成り下がってしまうわけです。いけません。そういう事態を避けるべく、我々は様々な体位を工夫いたしました。基本は「ひざ曲げスタイル」ですね。あと、顔を並べて寝ると「かなりの接近遭遇」といった感じになってしまうので、脚、頭、脚、頭・・・と互い違いになったほうが無難です。この時、自分の顔の正面に相手の脚の付け根部分がくるような位置取りをしてはいけません。そういう「究極の安全性シックスナインを目指せ！」というような方向を目指すのは厳に慎まなければなりません。ちなみに“安全性シックスナイン”というのは安全率 99.999999パーセントのことですな。で、私はですね、様々な試行錯誤の上に「ロッカー脚突っ込み方式」という斬新なスタイルを編み出すことに成功しました。２等客室は通路と扉のないロッカーのようなもので区画されていたんですが、そのロッカーの中に脚を突っ込めば脚が伸ばせてラクである、という画期的な発見がなされたわけです。こうして塩サバくん（当時１６歳）は貞操の危機に瀕することもなく、無事爽やかな朝を迎えることが出来たのでありました。; 　　　　　※; 　長い船旅でふらつく足もとで別府港に降り立った私達を１枚の観光ポスターが迎えてくれました。; 「別府へ来た、北別府。」; 広島東洋カープのピッチャー北別府が赤ヘルかぶって「にぱっ♪」と笑っております。; 「別府へ来た、北別府ぅ！」; 「抜群やん！」; 我々は口々にそのセンスを誉めそやし、別府市観光協会のウィットに富んだ才能に敬意を示したのでありました。さて、ここからはバスの旅ですな。我々の乗り込んだバスに配属されたバスガイドは１９歳の美人なお姉さまで、頭もよさそうで性格もよかったのぉ♪小学校の修学旅行の時に配属された臨時おっさんバスガイドとはえらい違いですなぁ。我々は早速、お近づきのシルシとして手土産に四日市名産「万古焼のツボ」を進呈したのでございました。「えっ、マ〇コ焼きぃ？いや～ん、嬉しい～♪」などとガイドさんが口走るのを期待しての手土産の選択ではなかったかと推測されますが、その貞淑なガイドさんは「ありがとうございますぅ。」と頭を下げ、ニコヤカにほほ笑んでいるのでありました。デケた人ですな。もっとも九州人だからマ〇コ焼きと言われてもピンとこなかったのかも知れませんが。ちなみに「万古焼」というのは「ばんこやき」と発音します。土鍋なんかが有名です。母さんが～土鍋ぇをしてぇ♪しねえよ。さて、九州初上陸初日のスケジュールは当時の資料を引っ張り出してみると; 　　別府地獄－アフリカンサファリ－内牧温泉（泊）; となっております。なるほど。別府で地獄を見たわけですな。君は地獄を見たことがあるかい？よく臨死体験で「川の向こうから死んだはずのお富さんが手招きしていた」とか「綺麗な花園を見た」とか「その昔、近鉄ますお駅の前にあったのはキャバレー花園だった」などと言う話を聞くことはありますが、「地獄を見た」という話はあまり耳にしたことがないですね。君にとって地獄とはどういうイメージかな？僕にとって地獄というのは、そうですねぇ、まず「閻魔さま」というのがおりますね。; その閻魔さまがこった筋肉をモミモミしてくれて、うん～、極楽ぅ♪って、それは閻魔やなくて按摩やん。で、その閻魔さまの手下として「鬼」というのがおります。寿司や丼にして食べるとオイシイよねっ♪って、それはオニやなくてウニやん。で、この鬼というのが地獄に落ちた人々を亀甲に縛ったり、ムチでしばいたり、ロウソクのロウをたらしたりして虐めてくださるわけですな。あ～ん、マゾにとって地獄はまさしく極楽なのぉ♪; 　ということで「別府地獄」のお話は次回に続きます。; 　　　　　（つづく）

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