『塩サバ５号の“おろしや国紀行”（その６）』

『塩サバ５号の“おろしや国紀行”（その６）』

　ゴールドコーストで書いている「ロシア日記」でーす。どちらも外国だ、細かいこと気にするな。

　サー、いよいよ憧れのバイカル湖につきましたー。琵琶湖の５０倍。南北６４０キロメートルと山形～名古屋、イヤ桑名の距離！平均水深７００メートルで最深部１６４２メートル。太古に海につながっていたことを証明するアザラシが住む（クイズにありましたね）。

　　アザラシが　ヒロシになるほど　深い湖

　バイカル湖の最深部（１６４２）を覚える語呂合わせです。ヒロシになってしまったアザラシの将来が、ちょっぴり心配。

　車を降りた湖畔の雑木林には、軍隊の皆さんが数日前から特設臨時宴会場として仮設テント村を設営し、女性を中心に大野外パーティーの準備が進行中。そして湖に降りる傾斜地に手摺付の木の階段まで造る心配り。やることの桁が違いますねー。感激デース。

　イヤー、デッカイ、デッカイ、向こうは水平線です。波が打ち寄せ、まるで海。「飲むと長生きをします」とのことでコップに湖水を。塩っぱくない。オイシイ。自然水と変りないみたい。これでひと安心、長生きデキルゾー。オヤ、砂は小石ですね。記念に拾って行コッと。アレ、みんなも拾ってますよ。

　バイカル湖の水ぅ？きっとアザラシがウ○コとかしてると思うのですが、それでもあなたは飲みますか？インキン持ちのアザラシが「ああ痒ぃぃ。」とか言いながら、湖の中でぼりぼり皮膚を掻きむしったりしてることもあると思うのですが、それでもあなたは飲みますか？ああ深いなぁ、人間の長生きしたいという欲は。

　心尽くしの美味しそうな料理が仮設テーブルの上に所狭しと並んでいます。野趣溢れるものもありま・・・オッ、一頭丸ごとの羊料理が出ているぞー！腸や足がー！血の色が赤黒いー。当たり前だ。しかし手が出ないなー、イヤ、けっこうです。ウワー、今度は賓客にしか饗されないという羊の頭が出てきたァー。こちらまで回って来なくてヨカッター。でも私の大好きなイナゴ（バッタ）の佃煮の大きい目玉やギザギザの足が気持悪くて、トテモ食べられないと言う人も多い訳ですから、地域による食習慣の違いをとやかく言うものではありませんよね。そう言えば、ニューヨークで脳や肺（何の？知らない！）をスーパーで売っていて、食べてみたことがあったけどー。アララ、今気がついたけど狂牛病になるんじゃー？！でも、もうどーにもなりませんネー。

　懐かしいなぁ、狂牛病。脳がスポンジ状になるんですよね。食器を洗う時とかに近くにスポンジが見当たらなかったら、ちょっと開頭手術すればすぐに使えてとっても便利。スーパーへ買いに行けよ、アタマ開く前に。

　湖で捕れるオー無理、いや「オームリ」の姿焼きは、日本の鯛のように祝宴には必ず出ます。鱒に似て旨い。車中とちがい、ロシア民謡をバックに超美味の数々のお料理やワイン・ウオッカ（前にも書きましたが、ウオッカにも強いのから弱いのまで種類が沢山あります）のおもてなしにあずかり陶然と。ロマンチックでした！そんななかで、ウ市の詩人の言葉をちゃんとメモした感心な人もいます。

　　　山と山とは近づけることは不可能だが、人と人とは近づくことができる。

　　　友達を変えることはできるが、故郷と生みの親を変えることはできない。

　　　偉い人の話は断わることができるが、愛はことわることができない。

　　　日出づる国に乾杯。

カンパーイ。さすがー。スバラシーですねー。

　動かねーもんな、山。マホメットがやっても駄目だったらしいっす。温かい豆？それは「豆ホット」。でも「愛」ってことわることができないのか？では「天津甘栗」も割って食べたら駄目だというのか？ロシア人は。誰もそんなこと言うてへんがな、Ｂｙロシアの関西人。

　宴がお開きとなりバスが動き出すまでの間、両市民は路上でまたまた踊りだしました。みなさん本当に良く盛り上がります。帰って両市間の議定書が結ばれ、山形市主催のさよならパーティーへ。山形の銘酒もふるまわれ（塩サバ１号さん、もう飲んだかなー）、歌と踊りを全員で。別れを惜しみながら幕。陽気で明るく、歌好き踊好きで、伝統文化を大切にし、近代化に向けて意欲的なウ市民の皆様の暖かい毎日の歓迎に、わが訪問団は大感謝大感激の感動のうちにウ市最後の夜は更けて行ったのでした。

　　　　　　　　　　　（つづく）

　すいません、懺悔いたします。「出羽嵐」いや「出羽錦」だったっけ？「出羽ぴょん」なワケねーな。「出羽桜」ですね。まだ飲んでおりませんです。だって、もったいないんだもん。正月まで大切にとっておこうと思っております。というわけで、ゴールドコーストで書いたのでちょっぴりテキトーな「おろしあ国紀行」、今回はここまででぇす。

　ところでウ市最後の夜、更けちゃったみたいだけど（つづく）で大丈夫なんでしょうか？ちょっぴり心配ですが、まあなんとかなるんでしょう。では。

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