『さんま￥９８の京都紀行（その２）』
　さ、いよいよ大詰めを向かえました京都紀行も（その２）です。「ツッコミ奨励 令」も出たことだし、さ、頑張りましょう。
　
　前回の作戦会議で京都駅周辺、それもラーメン屋に歩いていける距離に宿をとる ことを決定いたしました。実は第一旭と新福菜館は調べてみると、隣同士なのです。す ごいなぁ、はりあってるなぁ。
　
　すごいなぁ、張りあってるなあ、旭道山と貴闘力。板井の張り手も痛かったそう ですけどね。張られたほうがいつも文句を言ってたそうです。
「痛いやん、板井！」
「そらそうや、俺は板井！」
（朝目ソノラマ文庫「角界・ちょっとつまらない話〈その３６〉」より。）こんな つまらない話、（その３６）まで続けるなって！
　
　この場合はお互いの店が良い相乗効果をだしているのでしょうね。もし片方の店 の味が落ちれば、客はもう片方に集中し、味を落とした方は凋落の一途をたどるばかり でしょうから。ポジティブな緊張感でつながっているのでしょう。
　
　でも人間って「恐いもの見たさ」と同じような心理で、「まずいもの食べたさ」 というのがあるからなぁ。「臭いもの嗅ぎたさ」とか。案外「あそこのラーメンはむっ ちゃまずい。」なんて評判がたって、噂が噂を呼んで黒山の人だかり、なんていう事態 も考えられます。こういう場合、食べてみたらまあまあ普通だったという場合の落胆は 、「おいしいという評判だったのに食べてみたらまずかった。」という場合の落胆に比 べ、極めて心理的ダメージが大きいのが一般的です。さあ、全国の「中途半端にまずい ラーメン屋」の店主の皆様、頑張って「むっちゃまずいラーメン屋」に変身を遂げまし ょう。目指せ、
「いや〜ん、のびちゃったぁ♪」
なんていいながら、今日もまずいラーメン作成に勤しむ山本辰治（４８歳・仮名） 。
　
さてそんな２店から歩いて５分足らずにあるお宿、私の絶対のおすすめは「京都 ホワイトホテル」です。ここの一番の特長は、「和室である」ということです。「やっ ぱり畳がええなぁ。」という方には絶対おすすめです。部屋のどこで寝転ぼうが、あぐ らかこうが、でんぐりがえろうが、プロレスしようが、お茶会しようが、車座で宴会（ 但し、隣に迷惑にならない程度に）しようが自由自在！！やっぱり日本人は畳です。
　
　タタミの祟りで顔がタタミになってしまった男、その名は多々見久志！なんて小 説がありましたね。筒井康隆の「怪奇・タタミ男」だったか。さて、私が横浜へ行った 時に泊まったホテル（？）もタタミでした。ビジネスホテル「臨港苑」とかいうところ 。その名前を見た瞬間、「こりゃ期待でけんわ。」と。でも一応は「ビジネスホテル」 だしなー。でも「リンコーエン」だしなー。とオトメ（←誰が？）のココロは激しく揺 れ動いたわけです。で、当日。着いてみたら想像以上にこりゃまた「ご立派」な・・・ 。２食付きで７４００円だからなー。どうみても現場労働者やん！というナリの皆様と サバの煮付けをいただきました。
　
そんなホワイトホテルの長所・短所を以下の挙げてみましょう。お断りしてお きますが、この見解は私の主観に大きく依存します。
　
（長所：その１） 料金が安い！！
シングルで４，８００円（税・サ込、但し素泊まり、朝食は別、夕食は無）。これ は観光都市京都において破格（補１）と言えましょう。普通、ビジネスホテルでも８千 円は覚悟します。ゆえに出張費でも宿泊費として１万円支給されるのが普通だと思いま す。ここに泊まれば、一泊で５千円、２泊すれば１万円・・・・・・・・・・、という ように宿泊を重ねれば重ねるほどありがたいというお宿です。ちなみに部屋数は少ない のでしょうが、３８００円という部屋もあるようです（設備はしらない）。
　
　４８００円？安いなぁ。リンコーエンの２食付き７４００円なんか目じゃないっ すね。でも、夕食を１６００円、朝食を１０００円と見積もるとちょうど７４００円か ぁ。でも、あのサバ煮は１６００円とれるような仕事はしてなかったなー。というわけ で、やっぱり京都ホワイトホテルの勝ちぃ。ちなみにウチの会社、ビンボーなので宿泊 費の最低保証は６４００円です。横浜は都会だから３０％増しの８３２０円。ちなみに リンコーエンは２階建てだったけど、ホワイトホテルのほうはガイドで調べてみたら５ 階建てやん。「惨敗じゃん。」とうなだれるリン・コウエン４２歳。君に明るい未来は きっとない。
　
(長所：その２） 設備、まあまあ
これだけ安いと設備はどうなんだろうという不安が生じます。でもご安心あれ。最 小限のものはあります。まず風呂、トイレ（洋式）とバスが一体のユニットです。風呂 桶はとても小さく、デブや外人は肩までチャップンはできません。でもシャワーするこ とは可能です。次にテレビ、１４型くらいの小型テレビがあります。１００円入れると 、１時間観ることができます。懐かしいでしょ？このタイプ、修学旅行先などでお目に かかったことがあるのではないでしょうか。テレビの見過ぎは健康によくありません。 そんなホテルの細やかな心使いが憎いですね。ちなみに途中でコンセント抜くとクリア されてしまいます。つまりパァになってしまうということですね。クーラーもちゃんと あります。何故か壁に扇風機まで取り付けてあります。至れり尽くせりですね。
　
　懐かしいかぁ？１００円テレビ。今でもけっこう見かけるけどなぁ。すけべビデ オと切り替え式のやつですね。標準価格はテレビが２時間１００円で、すけべビデオが １０分１００円。なお、コンセント抜くと「パァ」になるんとちがって、逆にタイマー が止まるんじゃなかったかと。寝る前にコンセントを抜いておいて、翌朝に差し込めば また見れるハズです。ちなみに切り替えスイッチをテレビのままにして「すけべビデオ 」を見ようとするとスクランブルがかかってよく見えません。でも「声」だけは聞こえ るので、どーでもいい「自己紹介」のあたりはテレビ側にしておいて、「いざ」という ときにビデオに切り替えるようにすれば、かなり１００円玉の節約になります。
１００円テレビのオキテ：「あーん！」と言ったらビデオ側。
　
（長所：その３） 最上階にお風呂がある
どうしても湯船にゆったりという方のためにも、共同風呂が用意されています。最 上階の６階に男風呂と女風呂に分けて作られており、湯船は薬湯が満たされています、 窓からは京都を見渡すことができ、石川五右衛門の気分にひたることができます。ただ し、１２時までです。
　
（その４） チェックアウト時間が１１時
他のホテルよりも少し寝坊できます。でも１１時〜１５時の間は連泊でも部屋には 入れません。ちなみにチェックイン後の門限は２時です。第一旭の閉店時間と同じです ね。
　
いかがでしょう。日本人ならではのホテルではないでしょうか。ところでこの長所 、考え様によっては短所と取られる方もいらっしゃると思いますが、あくまでも私の主 観によっています。ようは考え様ということです。さて次回は短所についてお話したい と思います。
　
　　　　　（つづく）
　
　なるほど。最近「すけべビデオ見たい放題１４００円ポッキリ」なんていうシス テムのホテルが多くなりましたが、アレはいけません。翌朝、チェックアウトする時に 清算しなければならないので、フロントの姉ちゃんに「あ、コイツ、すけべビデオ見た な！」ということがたちどころに明らかになってしまいます。そんなわけで京都へ行っ たらホワイトホテル、よろしくねっ♪（と言いつつ、京都・生八つ橋オフの時は他のホ テルに泊まった。）
　
んぢゃ。

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