『あっは〜ん♪ク〜ッ！揉まれるとたまらんマッサージ（その１）』

　先週、『気ままにｓｔａｎｄａｒｄ』のコーナーで志摩ぴょんたちが「ジャズマ ンの宴会」というような話を書いておりましたが、読んでいてなるほどなぁと思いまし た。確かにジャズというのは宴会そのものであるような気がいたしますな。ということ で本日は「ジャズと宴会」について考えてみたいと思います。

 

　宴会とジャズはどこが似ているか。まず最初に「テーマ」があるというところが 似ています。ジャズには「テーマ」があります。「イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ ナウ」とか「ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ」とか「アイ・キ ャント・ギブ・ユー・エニシング・バット・ラブ」とか「ユード・ビー・ソー・ナイス ・トゥ・カム・ホーム・トゥ」とか、あらかじめ作曲された部分のことを「テーマ部」 といいますね。なぜクソ長いタイトルの曲ばかりを選んだかというと文字数稼ぎのため に他ならないのですが、一方の宴会のほうにも「テーマ」があります。「忘年会」「新 年会」「歓送迎会」などというのがそれです。「お花見」なんてのもいいですなぁ。こ れらはジャズに例えると「スタンダード」であると言えるでしょう。一方、個人的な事 情による宴会というのもありますよね。「エンジンを焼いたイナバ君を慰める会」とか 。いや、そんな気のきいた会は開いてくれませんでしたけどね。「あ〜ん、私が慰めて あげるぅ♪」なんて宴会のひとつでも開いてくれたら、俺もグレずにすんだのによぉ。 ケッ！このような個人的な宴会は「ジャズ・オリジナル曲」に例えることが出来ましょ う。

 

　「最初と最後だけはしっかりしている。」というのもジャズと宴会の共通点であ ります。ジャズの場合、まずイントロがあって、テーマがあって、各自のソロまわしが あって、４バースなど経て、再びテーマを演奏してエンディングというコトの次第とな ります。最初と最後の「テーマ部」だけはあらかじめきちんと決められているわけです が、その途中経過は各自のアドリブにまかさせており、どうなるのかさっぱりわらんの です。で、これを宴会に置き換えてみると、イントロは「偉い人の挨拶」ですな。最初 のテーマは「乾杯の音頭」、各自のソロまわしは「カラオケ」ということになるでしょ う。会社の宴会のカラオケは、後半にはデュエットに移行するのが通例ですが、これは まさしくジャズで言う「４バース」にあたるわけです。で、宴会の終盤というのは、大 阪の彰子さんが指摘したとおり「ワヤ」になりがちなものなんですが、これはオーバー ブロウに陥ってワヤになっちゃったジョニー・グリフィンのようなものでしょう。で、 宴会がワヤになってくると、こっそり会場から姿を消しちゃう「ひなの＆昆布君」みた いなけしからんペヤングなども出現するわけですが、これは自分のソロが終わると舞台 のソデに消えちゃうマイルスに例えることが出来ますね。このままではジャズも宴会も 無茶苦茶なままカタストロフィーを迎えるハメになっちゃうわけですが、それを防止す るために考えられたのが「テーマの再演」、もしくは「三本締め」と呼ばれる行為であ るわけです。もっとも「三本締め」のほうは間違えて「３・３・７拍子」をしちゃう人 が必ずいるので、なかなかピシッと締まらないのが通例なんですが。

 

　さて、この極めて性格のよく似通ったジャズと宴会がひとつになっちゃったらど うなるか。すなわち、ジャズマンが宴会をするとどうなるか。ではここで、某温泉旅館 で執り行われた「爵士楽株式会社」の忘年会の模様を拝見してみましょう。この「爵士 楽株式会社」というのは、現会長であるジェリー・ロール氏が一代にして築きあげたも のなのであります。いや、実際にはもっと多くの人が設立には寄与しているわけなんで すが、当のジェリー・ロール氏は「この会社はワシが１人で作ったのである。そうなの である。」と公言してはばからないわけなんです。そんなわけで秘書課のＯＬなんかも この会長のことを快く思ってはおらず、３時のおやつにスイスロールなど食べながら、 「ウチの会長ってさぁ、なんか威張ってんだけどさぁ、元はといえば女郎屋あがりらし いぢゃん。」なんて陰口をたたいてるんですけどね。

当人としても社員から嫌われていることはわかっているんですが、それを承知の上 で宴会などでも「ビールもっとぉ！」「酒もっとぉ！」「おこめもっとぉ！」と社員を こき使っているんですから、いい気なもんですな。ということでこの宴会の話、次の「 ｊａｚｚ　ｇｉａｎｔ」に続きます。

 

　＠　あっは〜ん♪マッサージ・マサミでぇーす♪「昇天マッサージ・あせんしょ ん♪」っていうお店で働いてるのぉ。好きな歌は円広志の「夢想花」ねっ。揉んで揉ん で揉んで揉んで揉んで揉んで揉んで揉んでぇ、サワってサワってサワってサワるぅ〜♪ を座右の銘にしてるのぉ。よろしくぅ♪私の揉み揉みテクニックったら、もぉ、サイコ ーなんだからぁ。もぉ、あっは〜ん♪ク〜ッ！揉まれるとたまらんマッサージってカン ジぃ？ということで今週は、あっは〜ん♪ク〜ッ！揉まれるぅ、は〜ん♪ク〜ッ！揉ま れ〜、はんく〜・もまれ〜、ハンク・モブレイのマイ・コンピなのぉ。「揉まれ〜」と 「モブレー」がちょっとクルシイんだけどぉ。細かいこと気にしちゃダ・メっ♪

 

 

（１）　ＴＨＥＲＥ’ＬＬ　ＮＥＶＥＲ　ＢＥ　ＡＮＯＴＨＥＲ　ＹＯＵ　(5:47)

（２）　ＭＡＤＥＬＩＮＥ　(4:40)

（３）　ＤＯＵＧ’Ｓ　ＭＩＮＯＲ　Ｂ’ＯＫ”　(6:40)

（４）　ＳＰＡＣＥ　ＦＬＩＧＨＴ　(4:15)

（５）　ＢＯＵＮＣＩＮ’　ＷＩＴＨ　ＢＵＤ　(7:02)

（６）　ＭＩＮＯＲ　ＤＩＳＴＵＲＢＡＮＣＥ　(6:19)

（７）　ＭＥＳＳＡＧＥ　ＦＲＯＭ　ＴＨＥ　ＢＯＲＤＥＲ　(6:08)

（８）　ＸＬＥＮＴＯ　(5:41)

（９）　Ｉ　ＳＨＯＵＬＤ　ＣＡＲＥ　(10:05)

 

 

（１）（２）　『ＴＨＥ　ＪＡＺＺ　ＭＥＳＳＡＧＥ　ＯＦ　ＨＡＮＫ　ＭＯＢＬ ＥＹ』　(SAVOY)

 

　今までね、このコーナーって７４分を基準にしてコンピを作っていたんだけどぉ 、今週から６０分にしてみたのぉ。６０分、１５０００円コースなのぉ。延長してもい いのよっ♪って言ったんだけどぉ、さばさんったら、６０分コースでじゅーぶん♪だっ て言うんだモン。確かにさぁ、サイキンこのコーナーってば意味もなくミョーに長いし さぁ、後半はダレきってるしさぁ、中国人は出るしさぁ、房総半島は暴走するしさぁ、 蛭は喀血するしさぁ、もぉ無茶苦茶なんだよねぇ。そんなわけで今週からは簡潔明瞭で 行くからねー。でね、私ってばオシゴトのとき、個室でオンガク流してるんだけどぉ、 サイキンではジャズが多いんだぁ。この前はモブレイの『ディッピン』なんか流してい たんだけどぉ、客のおじいちゃんがね、ジヤズといえば後期コルトレエンに限る！けし からんっ！なんて怒鳴るのよぉ。なにも怒らなくってもイイのにネ。カタブツなんだか らぁ。で、アタマのほうはカタブツなのにカンジンのほうはさっぱりでさぁ。私のテク でもどーにもならないんだから、アレは相当の重症よね。で、そのおじいちゃんが「デ イツピンなどという軟弱なモノを聴きよつて！」なんてブツブツ文句を言ってるモンだ から、「ディッピンも軟弱かも知れないけど、おじいちゃんのも軟弱ね！」なんて言っ てやったら、怒って帰っちゃったのぉ。いい気味ね！なんて思ってたんだけどぉ、一週 間くらいしたらぁ、朝〇新聞の「声」というところにぃ、いきなり私の名前が出ていた んで、もぉ、びっくりしちゃったわよぉ。

 

「年寄りを馬鹿にするとは、けしからんっ！」

 

　先週、とあるフアツシヨン関係のマツサアジの店に赴いたところ、いや、その、 やはり人生における適度な刺激というのは若返りの秘訣でもあると思つたからに他なら ないわけなのだが、そのアセンシヨンという店にいたマサミとやらは、実にけしからん っ！個室でジヤズを流している娘がいるという話だつたのでわざわざ指名したわけなん だが、店の名前がアセンシヨンなんだから、ビイジイエムにはコルトレエンのアセンシ ヨンを流しているだらうと考えるのは至極当然の事。にもかかわらず、マサミとやらは ハンク・モブレイのデイツピンなどをかけておつた。実にけしからんっ！そのお陰で私 はすつかり萎えてしまつたわけだが、それを見てこのコムスメは自分の不徳を反省する どころか、「おじいちゃんのも軟弱ね！」などと暴言を抜かしおつた。スキイの初級者 ？それはボオゲンだな、あははははははは。

と笑つている場合ではなく、私が言いたいのは、近頃の若いムスメの教育はいつた いどうなつておるのだ？とか、親の顔が見てみたいとかそういつたことではなく、ただ 一言「金返せ！」という、これに尽きるのである。

 

　こんなもの、書くほうも書くほうだけど、載せるほうも載せるほうよねぇ。でも 、この投書がさばさんの目にとまって私の店に遊びに来てくれたんだから、イイ宣伝に はなったんだけどねぇ。ちょうどさばさんが店に来てくれた時に流していたのがサヴォ イ盤の『ザ・ジャズ・メッセージ・オブ・ハンク・モブレイ』だったのぉ。「“ザ・ジ ャズ・メッセージ・オブ・ファッション・マッサージ”かぁ。これはイケるでぇ、マサ ミちゃん！」って、ずいぶんコーフンしてたみたいだけどぉ、企画を思いついた時点で 失敗が決定したようなモノよねぇ。もぉ、さばさんの発想ってば「暴言とボーゲン」レ ベルぅ！

 

　ということで『ザ・ジャズ・メッセージ・オブ・ハンク・モブレイ』なんだけど ぉ、このアルバムってば日本語のタイトルにはしっかりハンク・モブレイの名前が書い てあるのにぃ、実際にモブレイが参加しているのは半分だけなのぉ。コレってほとんど サギよねぇ。本番アリ！って書いてあったから高い金を払って入ったのに、蟻のマル秘 ショーやっとるだけやん！って感じよねぇ。で、しかたないからモブレイが参加してい る４曲のうち２曲を選んでおいたのぉ。このセッションってば、メンバーはイイんだけ どね。モブレイにドナルド・バード、ホレス・シルバー、ダグ・ワトキンスっていうの はＣＢＳ盤『ザ・ジャズ・メッセンジャーズ』（←「ニカの夢」が入ってるやつねっ。 ）と同じだからぁ、『ザ・ジャズ・メッセージ』なんてタイトルになったのねっ。御大 のブレイキーがケニー・クラークに変わったっていうメンバーだもん。で、スタンダー ドの「貴方なしでは」とモブレイのオリジナル・バラードの「マデライン」を選んでみ たのぉ。で、いま仕事中だから詳しくは覚えてないんだけどぉ、いかにもハードバップ らしい演奏が聴けるのぉ。といった感じだったと思うのぉ。ちなみに、もうひとつのセ ッションのほうはモブレイがジョン・ラポータというアルトに、ワトキンスがウェンデ ル・マーシャルに変わっているのぉ。モブレイのことを考えなければ、こっちも悪くな い演奏よっ。

 

 

（３）（４）　『ＴＨＥ　ＪＡＺＺ　ＭＥＳＳＡＧＥ　ＯＦ　ＨＡＮＫ　ＭＯＢＬ ＥＹ　ＶＯＬ．２』　(SAVOY)

 

　サヴォイの「じゃず・まっさーじ」の第２段ねっ。ジャケットのモブレイってば 人生に絶望しちゃってるのぉ。カラダが疲れた時にはマッサージ、人生に疲れた時には ファッション・マッサージよねっ♪マッサージっていうのは「やさしく揉み揉み♪」が 基本なのぉ。とろけるカイカンって感じぃ？だから私、ムチでしばかれて、あ〜ん♪っ ていうのはゼンゼン信じられないのぉ。そんなの痛いだけよね？だからこのアルバムの １曲目「サドのブルース」なんてのはパスっ！こんなの、ヘンタイが聴く曲よぉ。いく らサド・ジョーンズが作ったブルースだからって「サドのブルース」はないと思うなァ 。で、サドの曲が入ってるんだけど、サイドマンにサドが参加しているわけじゃなくっ て、トランペットは１、２曲目がリー・モーガン、３〜５曲目ドナルド・バードなのぉ 。モーガンのほうのリズム隊はハンク・ジョーンズ、ダグ・ワトキンス、アート・テイ ラーねっ。これはサヴォイの準ハウス・リズムセクションって感じね。いっぽう、バー ドのほうのセッションはタイコがケニー・クラークでピアノが前貼りのハリスくん。ど ちらも素敵なメンバーなのぉ♪で、サド嫌いのマサミが、まぁ！いいなぁ♪って思った のは「ダグズ・マイナー・ビー・オッケ」なのぉ。やっぱりマイナー調って、まぁ！い いなぁ♪なのぉ。タイトルどおりダグ・ワトキンスのオリジナルなんだけど、ジャズ・ メッセンジャーズの香りがもぉ、ぷんぷんっ♪もぉ。たまらんっ（ち）♪（←copyrigh t＠さみを）で、モブレイも悪くないんだけどぉ、ここはやっぱりモーガンよねっ（す け）♪（←copyright＠まさみ）ダグちゃんのウォーキング・ソロも聴けるしぃ、サト ルなアート・テイラーもいつになく熱いしぃ、これは絶対オススメなのぉ♪

で、もう１曲はドナルド・バード参加のセッションからモブレイのオリジナル「ス ペース・フライト」をチョイスねっ。今、仕事中だからよくわかんないんだけどぉ、い かにもモブレイらしいハード・バピッシュなナンバーだったと思うのぉ。

 

 

（５）（６）　『ＭＯＢＬＥＹ’Ｓ　ＭＥＳＳＡＧＥ』　(PRESTIGE)

 

　サヴォイからプレスティッジに移っても、モブレイのマッサージ好きは完治の見 込みなしねっ。『モブレイズ・メッセージ』は『ザ・ジャズ・メッセージ・オブ〜ＶＯ Ｌ．２』の延長線上に位置するアルバムでぇ、ドナルド・バードと前貼りクン、ワトキ ンスまでが同じメンバーなのねっ。ドラムスはアート・テイラーなのぉ。曲によっては バードが抜けたり、ゲストにマクリーンが参加したりで、このゲストっていうのはマク リーンの『４，５＆６』に１曲だけモブレイが参加していたお返しのよーなものねっ。 えっ？なに？もっとサービスしてくれぇ？今ね、それどころじゃないのぉ。原稿の締め 切りが迫っているのっ！お仕事なんかしてる場合じゃないのっ！え、金を払ってるって ぇ？あなた、私をお金で自由にしようっていうのぉ？サイテーねっ！あ、なんでもない のぉ。気にしないでねっ♪で、このアルバムからはバド・パウエルの「バウンシン・イ ン・バド」と、モブレイの「マイナー・ディスターバンス」を選んでみたのぉ。あ、そ っかぁ！お部屋の中でＢＧＭにこのアルバムをかければいいんだぁ。私ってば、いつで もモブレイのＣＤを持ち歩いてるしぃ。ほら、これがモブレイよっ。心して聴きなさい ねっ。え、そんなことするために来たんじゃない？なによぉ！何を期待して来たのぉ？ もぉ、いやらしいんだからぁ・・・。ほら、いま吹いてるのがドナルド・バードなの。 「バウンシング・イン・バド」っていう曲なの。う〜ん、派手でいいわねっ♪で、次は 「マイナー・ディスターバンス」よっ。マイナーなディスターバンスがとってもいいわ ねっ。ほらぁ、心して聴きなさいよぉ。

 

 

（７）（８）（９）　『ＭＯＢＬＥＹ’Ｓ　ＳＥＣＯＮＤ　ＭＥＳＳＡＧＥ』　(PR ESTIGE)

 

　ほら、モブレイのマッサージ・シリーズ４部作の最後を飾るのがこの『モブレイ ズ・セカンド・メッセージ』なのよぉ。え、だからマッサージ頼むよぉ！だってぇ？だ からちょっと待ってってばぁ。この原稿が終わったらちゃんとサービスするからさぁ。 えっとぉ、このアルバムはちょっぴりメンバーがチェンジして、え？もうチェンジする ぅ？駄目よぉ。ウチはそういうシステムじゃないのっ。で、メンバーがチェンジしてト ランペットがケニー・ドーハム、ピアニストはウォルター・ビショップなのねっ。ドー ハムのくすんだトーンがモブレイのスタイルにはとってもよくマッチするのぉ。え、マ ッチをよこせ？一人で煙草吸ってるからイイって？何をイジケてるのよぉ。で、６０分 でも時間がちょっぴりあまっちゃったから、このアルバムからは３曲選んじゃったんだ けどぉ、え？もう時間がない？もうちょっとだってばぁ。あと３曲分の解説を書けばこ の原稿ともオサラバできるんだからさぁ。「国境からのメッセージ」はモブレイのオリ ジナルねっ。ラテンタッチがとっても楽しいのぉ♪え、こっちはちっとも楽しくない？ もぉ、ちょっと静かにしててよぉ。このメロディはちょっぴりドーハムを意識したって 感じね。次の「ザレント」もモブレイのオリジナルねっ。これまたマイナー調のちょっ ぴり切ないメロディが、もぉ最高（さいばんしょ）♪で、ラストにはしみじみバラード の「アイ・シュッド・ケア」を選んでおいたのぉ。

 

　　・哀愁に　満ちた土建屋　哀愁土建屋

 

って感じよねっ♪ドーハムのすすりなくようなトランペットが、もぉナミダ、ナミ ダ。ちょっとアンタ、何泣いてんのよぉ？え、俺は高い金払ってジャズなんか聴きにき たんじゃない？ちゃんと揉み揉みしてくれ？「おさわり」もしてくれぇ！って、なに泣 きながら真剣に訴えてんのよぉ。あ〜ん、ゴメンねぇ。ちょうど原稿も終わったしさぁ 、今からたっぷりサービスしてあ・げ・るっ♪ぴんぽーん、ぴんぽーん♪あら？もう６ ０分？じゃ、また明日にでも遊びに来てねっ♪ちゃんとマサミをご指名よろしくぅ♪じ ゃ、ばいばーい！

 

 

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「サービスしないマサミに渇っ！」

 

　金返せーっ！

 

（朝〇新聞「声」より）

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